朝日旅行は、女性の1人参加に限定した添乗員同行型欧州ツアーの販売を開始します。「女性おひとり様限定ツアー」というツアー名で、設定期間は4月から11月出発まで。2012年度、2013年度と秋から冬にかけてこのツアーを実施したところ好評だったため、2014年度から通年販売されます。
4月から11月の出発で設定されているのは、チェコ、マルタ、ポルトガル、フィンランド、ロシアの5カ国5コース。イギリスやフランスが外れているのは、「ひとりでは行きづらい国」を選んだ結果のようです。
短い夏の旅行シーズンに入るロシアや北欧などへのコースも新設し、夏至祭、白夜祭などのイベントを見学できる出発日も設けられました。すべて1人部屋で、なおかつ3連泊以上を含むゆったりした日程が特徴です。女性の視点で雑貨やスイーツの店舗も案内します。
朝日旅行は朝日新聞グループ企業ですが、2009年4月からJTBと朝日新聞社との提携により、JTBグループの旅行会社になっています。
気になる女性1人参加限定のツアーの参加者の年代ですが、これまでは60歳以上が全体の75%で、60歳以下は25%だそう。しかし、同社のツアー参加者は平均で68歳ですから、これでも平均年齢は低い方で、とくに40代、50代の女性の反響が大きかったそうです。
一人旅のニーズは年々増える傾向にあり、同社によれば特にシニア層にその傾向が広がっているとのこと。先進国ならば一人旅自体は難しいことではありませんが、年齢が上がるにつれて不安が増すという心理は理解できます。一方、中高年になると旅仲間を探しにくくなるという事情もあるのかもしれません。かといって、普通のツアーへの一人参加は気が向かない人も多いでしょう。
となると、日本全体の高齢化にともない、こうしたツアーは増えていく可能性が高そうです。