箱根登山電車に新型車両「4000形」が登場します。前方展望に優れた車両で、ボックス席も配置します。同線の新型車両は14年ぶりで、2028年度に運行を開始します。
14年ぶり新造車両
小田急箱根は、箱根登山電車の箱根湯本~強羅間に、新型車両4000形を導入すると発表しました。箱根登山電車の新造車両は14年ぶりです。
4000形は3両編成で、開発コンセプトは「心躍る時間(とき)を提供する」。前面に大型曲面ガラスを採用した、箱根登山電車初の流面形のデザインとします。
車体カラーは、箱根登山電車とスイスの姉妹鉄道「レーティッシュ鉄道」のイメージである赤を基調に、銀色のラインカラーを配し、箱根を周遊する「循環の旅」を表現します。

1列+2列の座席配置
室内は、箱根伝統の寄木細工のデザインを内装に取り入れています。
側面の窓を広くとり、窓側に向けて角度を付けた座席を一部に採用するなど、車窓の景色を眺めやすくします。
車内はボックスシートとロングシートの両方を配し、ボックス席は1列+2列とし、座席幅と通路幅を拡大します。快適性と輸送力を両立させる狙いのようです。
小田急箱根では、「先頭車両は前方の景観を楽しむ展望車、中間車両は大きいロングシート席などくつろぎや交流の空間」と位置づけて、眺望性と快適性をPRしています。


2028年夏運行開始
両先頭車には、車いすなどで利用できるスペースを設けるほか、大型の手荷物も収納できるラゲッジスペースを初導入します。インバウンド客による、大型荷物の持ち込みが増えていることに対応するようです。
4000系は、2028年1月に引退予定の100形の更新として投入されます。2028年夏の運行開始を目指します。(鎌倉淳)























