新幹線「のぞみ」に安く乗る方法。早特から学割・往復割引まで徹底解説

東海道・山陽新幹線を手軽に旅するために

東海道・山陽新幹線の「のぞみ」号に安く乗る方法をまとめてみました。割引きっぷや格安チケットを全部解説していきましょう。

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EX早特

「のぞみ」に安く乗るために、まず最初に検討すべきなのは「EX早特」です。東海道・山陽新幹線の公式インターネット予約サイト「スマートEX」で販売している格安チケットです。

EX早特にはいくつか種類があります。「のぞみ」普通車指定席で利用できるのは、おもに「EX早特7」「EX早特21ワイド」「EX早特28ワイド」「EXのぞみファミリー早特3」の4つです。利用区間によって、設定されているチケットが異なります。

順に説明していきましょう。

N700Sのぞみ

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EX早特7

長距離区間の「のぞみ」の普通車指定席を利用できます。

主な設定区間は、「東京・品川/新横浜」~「岡山/福山/広島/徳山/新山口/小倉/博多」です。「名古屋/京都/新大阪/新神戸」~「小倉/博多」にも設定があります。

購入期限は7日前までです。平日と土休日で価格が異なります。主な区間の価格は以下の通りです。

●東京~岡山 定価17,770円→平日14,670円、土休日14,260円(18%~20%割引)
●東京~広島 定価19,760円→平日16,190円、土休日15,790円(18%~20%割引)
●東京~博多 定価23,810円→平日17,720円、土休日17,310円(26%~27%割引)
●新大阪~博多 定価16,020円→平日13,140円、土休日12,770円(19%~21%割引)

ご覧の通り、東京~山陽エリアや、新大阪~福岡エリアは20%前後の割引、東京~福岡エリアが25%以上の大幅割引となっています。

該当エリアを間を旅行予定で、記事を最後まで読むのが面倒な方は、ここで読むのを止めて、「EX早特7」を買えば、それで十分です。公式予約サイト「スマートEX」で購入できます。

ただし、「東京/新横浜」~「名古屋/京都/新大阪」などの設定はありません。

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EX早特21ワイド

「のぞみ」利用者に向けて、幅広い区間で設定されているのが「EX早特21ワイド」です。東京~新大阪間をはじめとした、利用者の多い区間での設定もあります。

購入期限は21日前までです。平日、土休日とも同額です。主な区間の価格は以下の通りです。

●東京~名古屋 定価11,300円→9,800円(13%割引)
●東京~京都 定価14,170円→11,820円(17%割引)
●東京~新大阪 定価14,720円→12,370円(16%割引)
●東京~岡山 定価17,770円→14,260円(20%割引)
●東京~広島 定価19,760円→15,000円(24%割引)
●東京~博多 定価23,810円→17,000円(29%割引)
●名古屋~博多 定価19,310円→14,100円(27%割引)

ご覧の通り、距離が長くなるにつれおおむね割引率が高くなっています。東名阪間が15%前後、東京から山陽エリアが20~25%の割引で、福岡エリアが30%近い大幅割引です。

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EX早特28ワイド

東名阪の格安チケットとして設定されているのが「EX早特28ワイド」です。「東京・品川/新横浜」~「名古屋/京都/新大阪間」のみに設定されています。

購入期限は28日前までです。平日、土休日とも同額です。東京発の設定区間の価格は以下の通りです。

●東京~名古屋 定価11,300円→9,700円(14%割引)
●東京~京都 定価14,170円→11,690円(18%割引)
●東京~新大阪 定価14,720円→12,240円(17%割引)

「EX早特21ワイド」より少し安い程度の価格設定ですが、価格の差は大きくありません。28日前までに予定が固まっている場合に購入するといいでしょう。これも、東海道・山陽新幹線の公式予約サイト「スマートEX」で購入できます。

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のぞみファミリー早特3

2人以上で利用できる格安チケットが「のぞみファミリー早特3」です。

「ファミリー」という名称ですが、必ずしも家族である必要はなく、2人以上が同一行程で旅行する場合に利用できます。購入期限は3日前です。

東名阪神間で設定されています。「東京・品川/新横浜」~「名古屋/京都/新大阪/新神戸」が設定区間です。東京発の価格は以下の通りです。

●東京~名古屋 定価11,300円→9,950円(12%割引)
●東京~京都 定価14,170円→12,020円(15%割引)
●東京~新大阪 定価14,720円→12,570円(15%割引)
●東京~新神戸 定価15,490円→12,830円(17%割引)

おおむね15%割引で、距離が長いほど割引率が高くなっています。「EX早特21ワイド」より少し高いですが、3日前までに予約をすればいいので、利用しやすいでしょう。

これも、「スマートEX」で発売しています。

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スーパー早特きっぷ

新大阪・新神戸~小倉・博多間を利用する場合は、「スーパー早特きっぷ」が古くから人気のあるきっぷです。JR西日本のネット予約「e5489」または「JR九州インターネット列車予約」で購入できます。

購入期限は14日前までです。新大阪・新神戸~小倉・博多間が13,100円の定額です。「のぞみ」のほか、「みずほ」「さくら」なども利用できます。

●新大阪~小倉 定価15,140円→13,100円(13%割引)
●新大阪~博多 定価16,020円→13,100円(18%割引)

価格は「EX早特7」とほぼ同水準で、14日前までに購入しなければならず、変更は一切できません。かつては割引率が高かったので人気がありましたが、いまは割引率が縮小されたので、特段の事情がなければ、「EX早特7」がいいでしょう。

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自由席

「のぞみ」に安く乗る方法として、もっとも手軽なのが自由席を割引なしで利用することです。自由席は定価が安いので、割引なしで乗車しても、普通車指定席と比べると、数%安くなります。

●東京~名古屋 指定席11,300円→自由席10,560円(7%安)
●東京~京都  指定席14,170円→自由席13,320円(6%安)
●東京~新大阪 指定席14,720円→自由席13,870円(6%安)
●東京~岡山  指定席17,770円→自由席16,600円(7%安)
●東京~広島  指定席19,760円→自由席18,380円(7%安)
●東京~博多  指定席23,810円→自由席22,220円(7%安)
●新大阪~広島 指定席10,950円→自由席9,890円(10%安)
●新大阪~博多 指定席16,020円→自由席14,750円(8%安)

ご覧のとおり、自由席は指定席より6~10%程度、価格が安く設定されています。「のぞみ」の場合、とくに山陽新幹線区間で指定席料金が高いので、相対的に自由席が安くなります。

往復割引乗車券+自由席

新幹線を長距離利用する場合は、「往復割引乗車券」を購入すると、乗車券が10%安くなります。新幹線に乗るにはさらに特急券が必要ですが、正規料金で自由席特急券を買うと安いです。

往復割引はJRで601km以上乗車すると適用されます。たとえば、東京〜岡山の場合、乗車券が片道10,670円。これが10%割引で9,600円になります。つまり、片道あたり1,070円安くなります。

また、自由席を利用すれば「のぞみ」指定席より、特急券が1,170円(東京〜岡山の通常期)安くなりますので、合計2,240円も安く乗ることができます。

●東京~岡山(片道あたり)
片道乗車券+指定席特急券=17,770円、往復乗車券+自由席特急券=15,530円(13%安)

たとえば、東京~岡山間は7日前まで予約の「EX早特7」が設定されていて、そのほうが安いです。しかし、往復割引きっぷ、満席で取れなかったり、予定がギリギリまで決まらない場合は、「往復割引+自由席」も選択肢になるでしょう。

(例)東京~岡山を「のぞみ」で往復する場合の片道あたりの値段(通常期)

正規運賃+指定席 17,770円  
往復割引+自由席 15,530円
EX早特7 平日14,670円、土休日14,260円

乗車距離が長いほど、「往復割引+自由席」は効果が高くなります。東京~広島、新山口などで「のぞみ」を利用するときには効果的でしょう。乗車当日でも割引が受けられるのもメリットです。

東京~新大阪、新神戸などは、600km以下なので往復割引はありません。

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学生割引

学生の場合は、「学生割引」を利用できます。乗車券が20%の割引になります。

新幹線のきっぷは「乗車券」のほかに「特急券」が必要です。特急券は、学割の対象になりません。そのため、「乗車券+特急券」の総額に対して、学割の割引率は12~13%程度になります。

学割には往復割引も適用できます。「学割+往復割引」は、総額に対して18~19%程度の割引になります。

ここまで見てきたように、新幹線のEX早特の割引率は、15%~30%が多いです。そのため、「EX早特」などの格安チケットに比べると、学割の割引率は低い場合もあります。

ただし、学割は当日購入も可能で、販売席数の制限がなく、空いている好きな列車に乗れます。これは大きなメリットです。

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日帰りツアー

日帰りで東海道新幹線を利用する場合は、JTBなどが日帰りのパッケージツアーを販売しています。新幹線とキヨスクで使えるクーポン(1,000円程度)がセットになった日帰りプランで、東海道新幹線の主要区間に設定があります。

価格はたとえば東京~新大阪で23,000円~31,000円程度(時期による)と格安です。

「のぞみ」を利用できる東海道新幹線のプランとしては圧倒的に格安なので、日帰り出張などにはオススメできます。JTBのホームページや店舗で販売しています。チケットは、当日、乗車前に、駅の券売機で受け取れます。

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宿泊パッケージツアー

宿泊をともなう旅行の場合、往復の新幹線と宿泊がセットになった旅行商品(パッケージツアー)を使えばお得です。

JTBの「ダイナミックパッケージMySTYLE」、日本旅行の「JR・新幹線+宿泊セットプラン」、近畿日本ツーリストの「スグ旅」などがあります。

サイト上で予約・決済し、きっぷは新幹線駅構内にある指定席券売機で受け取れます。

価格は区間によって変わりますが、新幹線「のぞみ」の往復正規価格とそれほど変わらない価格で、宿泊がついてきます。

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スマートEXサービス

東海道・山陽新幹線の公式予約サイト「スマートEX」で「のぞみ」のチケットを購入すると、指定席券が200円割引になります。「EX早特」などを選ばなくても、無条件で200円引きです。

ただし、東京~名古屋、新大阪といった、新幹線駅間のみの適用です。新宿駅や大阪駅などへ向かう場合は、別途、在来線料金が必要です。

紙のきっぷで購入した場合は、価格に都区内駅や市内駅までの運賃が含まれています。利用区間によっては、スマートEXのほうが高くなることがあります。

EX予約サービス

東海道・山陽新幹線には「エクスプレス予約」という有料会員制度があります。会員が購入できる割引きっぷが「EX予約サービス」です。スマートEXよりもさらに安くなっています。

ただし、年会費が1,100円かかりますので、「のぞみ」に年に何度も乗る方以外には、おすすめしません。

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まとめてみると

東海道・山陽新幹線「のぞみ」に安く乗る方法は、区間によって選ぶべき商品が異なります。

簡単に探すには、スマートEXに登録し、列車を検索すれば大丈夫です。上記で紹介した「EX早特」の割引きっぷが表示され、空席があれば「○」印がついています。

割引率が高いのは「EX早特21ワイド」「EX早特28ワイド」です。です。東京・新横浜発着の主要区間に設定されているも強みです。ただし、21日前や28日前と購入期限が厳しく、売り切れやすいきっぷなので、とくに混雑時期や混雑時間帯の利用は、早めに予約をするといいでしょう。

「EX早特7」は列車時間帯の制約はなく7日前まで買えますし、比較的購入しやすいきっぷです。ただし、設定区間が東京・新横浜~岡山以西などと限られています。複数で旅行する場合は、「のぞみファミリー早特3」も狙い目です。

片道601km以上乗車するなら、往復割引と自由席を組み合わせるのがいいでしょう。区間を問わず利用できます。ただし、自由席に乗る場合は、座席が確保しやすいよう、早めに行って並ぶことを忘れずに(鎌倉淳)

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