新幹線でスーツケースをどこに置く? 大きな荷物の持込方法と荷物置場、荷物棚の利用術を徹底解説

旅行のとき、新幹線に大きな荷物を持ち込むこともあるでしょう。しかし、新幹線にスーツケース類を持ち込んだら置き場所に困ります。なぜなら、新幹線には必ずしも十分な荷物置場がないからです。実際、外国人観光客などが、新幹線でスーツケース置き場に困っている姿を見かけることは少なくありません。

新幹線でスーツケースなどの大きな荷物が置ける場所は限られています。解説していきましょう。

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荷物置場に置く

一部の新幹線車両には、デッキなどに荷物置場が設けられています。具体的には、JR東日本のE1系、E2系、E3系、JR西日本の700系レールスターなどです。

これらの車両に乗るときは、荷物置き場に置いておくといいでしょう。盗難が気になる方は、チェーンなどを持っていくと付けることができます。ただし、これらの荷物置き場のスペースは限られていますので、必ずしも置けるとは限りません。

また、東海道新幹線にはデッキに荷物置場は一切ありません。

荷物棚に置く

荷物置場のない新幹線に乗るときは、座席の上の荷物棚に置くことが原則です。荷物棚の奥行きは車両により異なりますが、おおよそ40cm程度です。これは飛行機の機内持込サイズ(55cm×40cm×25cm)の奥行きとほぼ同じです。つまり、飛行機の機内に持ち込める程度の荷物なら、新幹線の棚の上に載せることができます。東海道新幹線の700系、N700系、N700A系は、荷物棚の奥行きがやや深くなっています(45cm程度)ので、さらに大きな荷物も載せられます。

新幹線荷物棚
N700系の荷物棚。機内持込サイズのスーツケースが余裕で置ける

数は少なくなりましたが、山陽新幹線の500系は、天井が曲がっているため、荷物棚の収容力が小さくなっています。上越新幹線の「2階建て車両:MAX」(E4系)は、荷物棚の高さが小さくなっています。これらの車両では、機内持込サイズ目一杯の大きさは荷物棚に載せられません。注意してください。

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足元に置く

車両によって多少異なりますが、新幹線の普通車のシートピッチは1060mm程度です。シートの奥行きは550mm程度ですので、足元の奥行きは50cmくらいあります。シート幅は43cm程度です。つまり、50×43cm程度のスペースに自分の「足と荷物」の両方が入るなら、足元に荷物を置くことができます。現実問題として、足元に置ける荷物の大きさの限界は、幅40cm、奥行き30cmくらいと見ておきましょう。

最後部座席の後ろに置く

新幹線の各車両の進行方向に向かって最後部の座席の後ろには空間があります。ここには大型のスーツケースでも置くことができます。

ただし、このスペースは、最後部座席の人のリクライニング空間にもなります。そのためか、「最後部空間は最後部座席に座っている人のスペース」と認識している人も多いので、使うときは、最後部座席の人に声をかけてから荷物を置きましょう。

一番適切なのは、自分が最後部座席を確保して、自分の座席の真後ろにスーツケースを置くことです。指定券を購入する際に窓口で申し出れば、最後部座席を指定することができます。

車椅子対応座席を利用する

新幹線には車椅子対応座席があります。普通車の場合、3列シートのうち1列分が空きスペースとなっていて、車椅子を置くことができるようになっています。このスペースが空いていれば、大型のスーツケースでも置くことが可能です。

東海道新幹線の場合、11号車の12番C席と13番C席が、車椅子用スペースの隣です。したがって、11号車の12番B席か13番B席を予約すれば、車椅子利用者がいない限り、空いているスペースにスーツケースを置くことができます。東北新幹線E5系の場合は、5号車12B席を予約すれば、隣が空きスペースです。これらのスペースは車両によって異なりますので、予約時にご確認ください。

いずれの席でも、車椅子の方が利用している場合もありますので、その際は譲りましょう。

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グリーン車を利用する

大型スーツケースを持ち込む場合は、グリーン車を利用するのもいいでしょう。グリーン車は足元スペースに余裕がありますので、やや大型のスーツケースやトランクを座席前に置くことが可能です。グリーン車の最後部座席がもっとも安心でしょう。

通路やデッキには置かない!

スーツケースの置き場に困り、ずっと通路に置いておく人や、デッキに放置している人を見かけることがあります。通路に置いたら通行に邪魔ですし、デッキに放置しておくのは論外です。

新幹線に持ち込めるスーツケースの大きさは?

荷物置場のスペースの問題とは別に、ルールとして、持ち込める荷物の大きさはタテ・ヨコ・高さの合計が250cm(長さは2mまで)以内で、重さが30kg以内のものを2個までと決められています。しかし、制限いっぱいの大きさのスーツケースを持ち込むと、置き場に困ることでしょう。

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