成田空港へ安く行く方法まとめ【2024年版】格安バス、京成、JR、どれがいい?

コロナ前とだいぶ変わった

東京都内~成田空港を安く行く方法を考えてみましょう。JR、京成電車、格安バスなどについて、2024年版として最新情報をお伝えします。

広告

成田空港への主要アクセスと価格まとめ

まずは、東京都内~成田空港間の主要アクセス経路と価格を一覧リストで掲載しておきます。詳しいことは、下の方で説明しておきます。

成田空港への主要アクセスと価格
交通機関 主な区間 所要時間 定価 割引価格
エアポートバス東京・成田 東京駅~成田空港 1時間02分 1,300円
成田シャトル池袋線 池袋駅~成田空港 1時間42分 1,900円 1,500円
東急バス 渋谷駅~成田空港 1時間37分 2,500円
リムジンバス TCAT~成田空港 1時間02分 3,100円
リムジンバス バスタ新宿~成田空港 1時間47分 3,600円
京成本線 京成上野~成田空港 1時間30分 1,050円
京成「アクセス特急」 押上~成田空港 54分 1,190円
京成「スカイライナー」 京成上野~成田空港 43分 2,570円 2,300円
JR総武線快速 東京~成田空港 1時間30分 1,340円
JR「成田エクスプレス」 東京~成田空港 53分 3,070円 2,460円
JR「成田エクスプレス」 新宿~成田空港 1時間17分 3,250円 2,810円

 

広告

「エアポートバス東京・成田」

都内~成田空港を安く移動する手段として、最初に思いつくのが格安バス。かつては「東京シャトル」と「THEアクセス成田」の2グループが競っていましたが、2020年2月1日に運営を統合。「エアポートバス東京・成田」(Airport bus 「TYO-NRT」)として再出発しました。

「エアポートバス東京・成田」は、東京駅~成田空港第3ターミナル間を1時間2分で結びます。価格は片道1,300円で、深夜早朝便のみ2,600円です。かつては1,000円(深夜2,000円)でしたが、3割値上げされています。

運転本数は多く、終日おおむね10分間隔で運転しています。東京駅はJR八重洲南口バスターミナルの発着で、JR線利用者はアクセスしやすいでしょう。一部便は銀座駅、東雲イオン前に発着します。

広告

成田シャトル池袋線

「成田シャトル池袋線」は、池袋~成田空港間の格安バスです。ウィラー、京成バス、国際興業、リムジンの4社共同運行です。

池袋西口~成田空港第3ターミナル間の所要時間は1時間42分です。価格は片道1,900円。24時間前までに予約可能な早得プランなら1,500円です。

運行本数は池袋発10便、成田空港発13便です。おおむね1時間毎に便があります。

なお、かつて運行していた大崎駅~成田空港間の「成田シャトル」は運休中です。

東急バス「渋谷駅~成田空港」線

東急バスも成田空港への「LCB」と銘打って、格安バスの運行を2022年8月に開始しました。渋谷駅~成田空港間を結んでいます。成田空港第3ターミナル間までの所要時間は1時間37分。渋谷側は渋谷フクラスの発着で、渋谷駅西口前の便利なバス乗り場です。

価格は片道1,900円でしたが、2023年12月26日から値上げが予定されていて、2,500円となります。リムジンWebの事前決済割引も廃止されます。2,500円となると、「LCB」と呼ぶにはちょっとお高めかもしれません。

運行本数も1日2往復だけなので、あまり使いやすいとはいえません。

広告

リムジンバス

東京~成田空港間の移動では、リムジンバスも利用できます。リムジンバスは都内各地から便がありますが、最近の運転手不足の影響か、新型コロナ時に運休したまま復活しない路線もあり、利用前に確認が必要です。

主力路線の東京シティエアターミナル(TCAT)~成田空港第3ターミナル間の所要時間は約1時間2分、バスタ新宿~成田空港第3ターミナル間の所要時間は約1時間47分です。

かつてはTCATから頻繁運行していたイメージのあるリムジンバスですが、コロナに加え、「エアポートバス東京・成田」に客を取られたのか、かつてほどの運行本数はありません。TCAT発着はおおむね30分間隔、新宿発着は20分間隔です。

運賃は10月1日に値上げされ、TCAT~成田空港間が3,100円、バスタ新宿~成田空港間が3,600円です。かつて設定されていた「成田いつでもWEB割」などの割引は廃止されています。

広告

千葉内陸バス「豊洲成田線」

「豊洲成田線」は、ミチノテラス豊洲~成田空港間の格安バスです。千葉内陸交通が運行しています。所要時間は約1時間10分です。価格は1,800円です。

ミチノテラス豊洲は豊洲市場の近くで、ゆりかもめ市場前駅が最寄り駅です。豊洲から成田へ行くには便利ですが、現時点で1日1往復の運行なので、利用できる機会は限られます。

小湊鐵道「川口駅・赤羽駅~成田空港線」

川口駅・赤羽駅~成田空港線は、小湊鐵道が運行する格安バスです。赤羽駅~成田空港間の所要時間は約1時間40分です。価格は1,800円です。

北区や埼玉県方面からは使いやすそうな格安バスですが、1日1往復の運行なので、利用できる機会は限られます。

広告

京成本線

鉄道アクセスで最も安いのが、京成本線の料金不要列車を利用することです。かつては「本線特急」として格安旅行者に好評でした。

現在はダイヤが変わり、京成上野~成田空港を結ぶ「特急」が運転されているのは一部時間帯のみです。日中時間帯に成田空港駅に乗り入れるのは、西馬込発着の「快速」です。

そのため、京成上野・日暮里から利用する場合は、40分間隔の「快速特急」に乗車して、京成佐倉または京成成田で、成田空港行きの「快速」に乗り換えることになります。

所要時間は、京成上野駅~成田空港駅が1時間30分程度です。価格は1,050円です。いわゆる通勤電車の車両で、特急料金などは不要です。

格安バスと比べて所要時間が長く、快適とも言いがたいですが、なにより低価格です。定時性も高いので、飛行機に乗り遅れる心配が少ないのは大きなメリットでしょう。また、日暮里駅から利用できるので、東京北部や埼玉県の方にはおすすめです。

京成「アクセス特急」

京成電鉄の成田スカイアクセス線を経由する特急が「アクセス特急」。こちらも特急料金は不要で、通勤電車の車両です。京成本線経由より所要時間が短く、都営浅草線・京急線直通というのが特徴です。

押上駅~成田空港駅が約54分、日本橋駅~成田空港が約1時間4分です。京成上野方面とは、青砥で快特と5~6分で接続しています。京成上野~成田空港間は青砥乗り継ぎで約1時間4分です。

価格は押上駅~成田空港駅が1,190円、日本橋駅~成田空港駅が1,350円、京成上野~成田空港間が1,270円です。

本線利用よりも若干高いですが、本線での成田空港アクセスが不便になってしまったので、所要時間と利便性を考えれば、総合的にはアクセス特急に軍配が上がりそうです。

京成電鉄の株主優待券を金券ショップで購入すれば、京成線内はもう少し安く乗れます。株主優待券の実勢価格は1,000円程度です。

京成アクセス特急

広告

京成「スカイライナー」

速さ重視なら、京成「スカイライナー」です。上野駅~成田空港駅間が43分、日暮里駅~空港第2ビル駅間ならわずか36分です。全席指定席で、価格は2,570円(乗車券1,270円+ライナー券1,300円)です。

金券ショップで1000円で株主優待券を手に入れた場合、ライナー券とあわせて2,300円です。

「スカイライナー」に割引きっぷはほとんどありませんが、成田空港に到着する場合は、「スカイライナーバリューチケット」が使える場合もあります。LCC航空機内や、新千歳空港、関西空港、福岡空港、那覇空港で購入できる「スカイライナー」のおトクなチケットです。片道2,300円です。東京都内では購入できません。

また、HISでツアーを申し込んだ場合、同社で「スカイライナーバリューチケットプレミアム」を購入できます。東京都内でも購入でき、片道2,300円でスカイライナーを利用できます。 

スカイライナーは、青砥と新鎌ケ谷に停車する列車が下り10本、上り14本設定されています。ライナー券は青砥~成田空港が1,050円、新鎌ケ谷~成田空港が800円です。        

京成スカイライナー
画像:京成電鉄
広告

JR総武線快速

JRを使って成田空港へ安く行くには、総武線快速列車を使います。東京駅~成田空港駅間を約1時間30分で結びます。列車は横須賀線に直通していますので、武蔵小杉駅や横浜駅などからも利用できます。

かつては「エアポート成田」という愛称が付けられていましたが、現在はただの「快速」になっています。

東京~成田空港間は毎時1本程度の運転で、そのほか千葉~成田空港間の列車も毎時1本程度あります。あわせると、毎時2本程度が設定されています。

東京駅~成田空港駅間の価格は1,340円です。東京駅起点で考えると、格安バスより高くて時間もかかるので、選択肢には入りにくいでしょう。ただ、総武・横須賀線沿線の各駅からは、利便性が高い列車といえます。

グリーン車を使うと快適ですが、事前料金で平日1,000円、土休日800円が別途かかります。

なお、青春18きっぷ1回分は2,410円なので、東京駅~成田空港駅間の移動のみで青春18きっぷを使う意味はありません。

広告

JR特急「成田エクスプレス」

都内主要駅から成田空港へ乗換なしで移動したいなら、JR特急「成田エクスプレス」が便利です。東京駅、品川駅、渋谷駅、新宿駅などから、成田空港へ直通します。そのほか、武蔵小杉駅、横浜駅、大船駅などへ足を伸ばす列車もあります。これらの駅から成田空港まで乗り換えなしで行くことができます。

所要時間は東京駅~成田空港駅が53分。新宿駅~成田空港駅は1時間17分です。正規料金は東京駅~成田空港駅の普通車指定席が3,070円、新宿・渋谷~成田空港は3,250円です。自由席はありません。

「成田エクスプレス」には格安チケットがあります。JR東日本のインターネット予約サイト「えきねっと」で「トクだ値」を購入すると、35%割引になります。チケットレス特急券での利用になります。えきねっとで購入したら、そのままきっぷを受け取らずに乗車できます。

えきねっとトクだ値で購入した場合、東京~成田空港間の特急券が1,120円で、運賃とあわせて2,460円です。新宿・渋谷~成田空港間は2,810円です。販売座席数に制限はありますが、空いていれば当日出発直前でも購入可能なので、乗車前にえきねっとで空席をチェックするといいでしょう。

定番の割引きっぷとして有名だった「N’EX往復きっぷ」は、2022年2月で販売を終了しています。

成田エクスプレス

広告

東京~成田空港間を安く行く方法まとめ

東京~成田空港間の移動で、安さににこだわるなら格安バスでしょう。「エアポートバス東京・成田」なら本数も多く、東京駅八重洲口発着で使いやすく、1,300円で乗車可能です。

所要時間なら京成「スカイライナー」です。日暮里駅~空港第2ビル駅が約36分。圧倒的な速さです。また、京成「アクセス特急」は費用対効果の高い列車です。俊足で、押上~成田空港が約56分、1,190円で、定時性が期待できます。

JR「成田エクスプレス」は、新宿、渋谷から乗り換えなしで空港にアクセスできるのが魅力。定時性も高いので、東京西部から成田空港へ向かうときに安心感があります。「えきねっとトクだ値」を使えば、新宿・渋谷から片道あたり2,460円で利用でき、割高感が薄まります。(鎌倉淳)

広告
前の記事青春18きっぷ、2023-24年冬の利用期間が開始。宮島訪問には100円が必要に
次の記事ひたちなか海浜鉄道延伸、着工5年後開業目指す。1.4kmを先行着手へ