盛岡と函館を結ぶ、バスとフェリーのセット券「盛岡函館きっぷ」が発売されました。岩手県北バス、弘南バス、津軽海峡フェリーの3社の共同商品です。2014年8月1日発売開始です。
18%安くなる
「盛岡函館きっぷ」は、高速バスとフェリーを乗り継いで、盛岡~青森~函館を格安で移動できるチケットです。盛岡~青森間の高速バス「あすなろ号」と青森~函館間の「津軽海峡フェリー」がセットになっています。価格は5,000円で、それぞれに運賃を支払うのと比較して約18%安く盛岡~函館間を移動できます。
ご存じの通り、盛岡~函館間は、青春18きっぷの「難所」です。途中の盛岡~八戸間で青春18きっぷが使えないため、迂回するか、ワープするかの選択を迫られます。IGR線や青い森鉄道線を使うと、それだけで3,040円かかります。また、青森~函館は青函特例で乗り継げますが、夜は移動する手段がありません。津軽海峡フェリーを使うと、片道3,190円もかかります(学割2,880円)。
となると、盛岡~函館を、5,000円で高速バスとフェリーで乗り継いでしまおう、という選択肢もアリなわけです。
乗り継ぎを見てみると……
乗り継ぎを見ると、以下のように移動できます。
盛岡17:50→青森20:34→青森港2:40→函館港6:20
この乗り継ぎの場合、上野を当日朝に出ても間に合いますし、函館駅からは8時19分発長万部行きに乗ることができます。
上りの場合は、以下のように移動できます。
函館港23:50→青森港03:45→青森07:20→盛岡10:04
この乗り継ぎでは、札幌を13時42分発の普通列車に乗れば間に合いますし、盛岡から上野に当日中に着くことができます。
なお、青森駅から青森港までは、原則として自力で行く必要があります。徒歩45分です。一日一便のみ、あすなろ号が青森港まで延長運転しますが、青春18きっぷ接続では使いにくい時間です。函館港からは七重浜駅まで徒歩20分で、五稜郭駅までバスもあります。
単なる移動という面から見ると、札幌に行く場合は八戸から苫小牧のフェリーを使ったほうが合理的ですので、どちらかというと函館に青春18きっぷで行くのに向いている方法かもしれません。
盛岡函館きっぷは、「これがベスト」といえるチケットではありませんが、一つの選択肢として使えそうな割引きっぷです。