ドイツのルフトハンザ航空が、長距離専門の格安航空会社LCCの設立を検討していることがわかりました。日本経済新聞が報じました。
同紙がルフトハンザのカール・ウルリッヒ・ガーナート最高経営責任者(CEO)にインタビューしたところによりますと、ルフトハンザは、長距離LCCについて、現在事業計画を策定している最中とのこと。最終的な決定は2014年12月にも行われる予定です。
太平洋路線が念頭か
ルフトハンザは、いうまでもなく世界屈指のメガ・キャリアです。ただ、最近のヨーロッパでは、短距離はもとより長距離路線でもLCCが進出しつつあり、その地位は安泰とはいえません。そこで、自社グループ内でのLCC長距離会社の立ち上げを検討しているようです。
実際、ヨーロッパでは、ノルウェーのLCCであるノルウェジアンが大西洋路線に参入するなど、LCCの長距離路線への進出が話題になっています。ルフトハンザの長距離LCCも、大西洋路線の就航を念頭に入れているとみられます。
アジアでも、ジェットスターやエアアジアは、すでにある程度の長距離路線に参入しています。こうしてみると、長距離路線のLCC化が、今後ますます進んでいくのは間違いありません。
日本路線に関しては?
気になる日欧路線に関しては、ルフトハンザの子会社で就航予定はありません。また、他社でも現時点で具体的なLCC就航予定はありません。したがって、日本~ヨーロッパをLCCで飛べる日が来るのはわかりません。
ただ、同CEOは、日本路線について、「旅客の要望に応じて柔軟に判断する」と含みを残しています。実際、最近のLCCの成長を見る限り、その実現は時間の問題のようにも思えます。
10時間を超えるフライトで詰め込みシートは厳しいかもしれませんが、シートピッチは標準で、機内サービスなどを簡略化したタイプのLCCなどが、そう遠からず誕生するかもしれません。就航するとしたら関西空港発着が有力でしょうが、「成田縛り」が継続するなら、その関係で成田路線ができたりするかもしれません。