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スキーリフト券「20年間値上げ率」ランキング。1日券、ルスツ3.2倍、ニセコ2.5倍に

平均は4,000円台から7,000円台に

スキー場のリフト券が高騰を続けています。全国の主要スキー場を調査したところ、1日券の相場は7,000円台に入りつつあることが明らかになりました。では、過去20年間で、スキー場のリフト券はどれだけ値上がりしたのでしょうか。ランキングにしてみました。

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リフト1日券が1万円突破

スキー場のリフト券の高騰が止まりません。2026年シーズンでは、リフト1日券が1万円を超えるスキー場も複数あらわれました。8,000円台から9,000円台のスキー場はもはや珍しくもなく、数年前には考えられなかった状況になっています。

そこで、当サイトでは、過去20年間の主要スキー場のリフト券価格の推移を調査してみました。ランキングにしてみてみましょう。

白馬八方尾根スキー場

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スキー場過去20年間の値上げ率ランキング

調査対象とした「主要スキー場」とは、「滑走用ゴンドラ1基以上」「クワッド3基以上」「リフト総数8基以上」のいずれかの条件を満たす大規模スキー場65カ所です。そのリフト1日券価格を調べてみました。

基本的にはスキー場単体のリフト券価格を調査しました。志賀高原など接続している複数ゲレンデの共通券を一部で含みますが、「ニセコユナイテッド」などのエリア共通券は除外しています。価格は窓口販売の土休日価格で、正月などの特定日を除きます。

過去のリフト券価格は『ニッポンのゲレンデ』(実業之日本社)または『スキーマップル』(昭文社)の数字を使用しています。

すべての年は載せきれませんので、2006年、2016年の価格と比較して、2006年からの値上げ率の高い順にランキングしてみました。

※表の無断転載を禁じます。
※配信先などで表が乱れるときは、こちらをご覧ください。
スキーリフト券「20年間値上げ率」ランキング

主要スキー場20年間値上げ率ランキング
スキー場名 リフト券価格(円) 対06年値上げ率
06年 16年 26年 16年 26年
ルスツ 4,935 5,500 16,200 111% 328%
ニセコヒラフ/花園 4,300 5,200 11,000 121% 256%
ニセコビレッジ 4,000 5,000 9,700 125% 243%
青森スプリング(鰺ヶ沢) 3,300 4,800 7,800 145% 236%
軽井沢プリンス 4,500 5,300 10,000 118% 222%
カムイ 2,500 3,100 5,300 124% 212%
白馬五竜/47 4,500 5,000 9,500 111% 211%
サッポロテイネ 4,450 4,900 9,000 110% 202%
安比高原 4,700 5,400 9,500 115% 202%
富良野 4,000 5,200 8,000 130% 200%
志賀高原 4,500 5,000 9,000 111% 200%
妙高杉ノ原 4,000 4,500 8,000 113% 200%
斑尾高原 4,200 4,500 8,100 107% 193%
白馬八方尾根 4,600 5,000 8,700 109% 189%
石打丸山 4,200 4,300 7,900 102% 188%
白馬乗鞍 3,300 3,800 6,200 115% 188%
かぐら 4,000 4,700 7,500 118% 188%
キロロ 4,700 5,500 8,800 117% 187%
つがいけ 4,500 4,900 8,200 109% 182%
サホロ 4,830 5,000 8,800 104% 182%
岩手高原 3,200 4,000 5,800 125% 181%
雫石 3,700 4,200 6,500 114% 176%
野沢温泉 4,300 4,800 7,500 112% 174%
蔵王温泉 4,600 5,000 8,000 109% 174%
猪苗代 3,900 4,700 6,600 121% 169%
舞子 4,200 4,700 7,000 112% 167%
アライ 4,500 7,500 167%
トマム 4,830 5,400 8,000 112% 166%
神立 4,000 4,500 6,500 113% 163%
GALA湯沢 4,500 4,600 7,300 102% 162%
夏油高原 4,200 4,600 6,800 110% 162%
菅平高原 4,000 4,400 6,400 110% 160%
ニセコアンヌプリ 4,400 5,000 7,000 114% 159%
奥伊吹 4,000 4,500 6,300 113% 158%
苗場 5,000 5,000 7,800 100% 156%
赤倉観光 4,500 5,000 7,000 111% 156%
赤倉温泉 4,500 4,200 7,000 93% 156%
白馬岩岳 4,500 4,200 7,000 93% 156%
白樺高原 3,800 3,900 5,800 103% 153%
川場 4,500 4,500 6,800 100% 151%
めいほう 4,000 4,500 6,000 113% 150%
グランデコ 4,400 4,700 6,500 107% 148%
竜王 4,000 4,500 5,800 113% 145%
パルコール 4,500 4,200 6,500 93% 144%
会津高原たかつえ 4,200 4,200 6,000 100% 143%
戸狩温泉 3,900 4,000 5,500 103% 141%
ネコマ(アルツ) 4,500 4,700 6,300 104% 140%
丸沼高原 4,500 4,700 6,300 104% 140%
札幌国際 4,300 4,200 6,000 98% 140%
ハンターマウンテン 4,700 4,700 6,500 100% 138%
尾瀬岩鞍 4,700 4,600 6,500 98% 138%
上越国際 4,000 4,000 5,500 100% 138%
車山高原 4,000 4,000 5,500 100% 138%
Mt.乗鞍 4,000 4,100 5,500 103% 138%
蔵王えぼし 4,400 4,500 6,000 102% 136%
草津温泉 4,500 4,000 6,000 89% 133%
富士見パノラマ 4,500 4,700 6,000 104% 133%
スキージャム勝山 4,500 4,700 6,000 104% 133%
ウイングヒルズ 4,500 4,700 5,900 104% 131%
岩原 4,300 4,000 5,500 93% 128%
鷲ヶ岳 4,300 4,300 5,500 100% 128%
高鷲/ダイナランド 4,800 4,900 6,000 102% 125%
ハチ/ハチ北 4,500 4,500 5,500 100% 122%
だいせん 4,800 4,900 5,800 102% 121%
恐羅漢 4,900 5,000 5,900 102% 120%
平均 4,290 4,611 7,143 107% 167%

 

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ルスツは3倍以上に

2006年のリフト券価格を基準とした場合、もっとも価格が高騰しているのはルスツで、328%となっています。20年間で3.28倍になっているということです。

ニセコヒラフ/花園の256%、ニセコビレッジの243%と続きます。外国人旅行者に人気の高いニセコ・ルスツのリフト券の上がり幅が大きいことがわかります。

そのほか、2倍以上になっているスキー場を順に挙げていくと、青森スプリング(旧鰺ヶ沢)の236%、軽井沢プリンスの222%、カムイの212%、白馬五竜/47の211%、サッポロテイネ、安比高原の202%、富良野、志賀高原、妙高杉ノ原の200%となります。

インバウンド人気の高い有名スキー場が名を連ねているほか、プリンス系から外資系となった青森スプリングの値上げ率が目立ちます。公設民営のため低価格だったカムイも、近年、北海道のスキー場が世界的に注目を浴びるなかで、値上げ路線に転じました。

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西低東高

いっぽう、インバウンドの影響の小さい西日本のスキー場は、全体に小幅な値上げ率です。

恐羅漢、だいせん、ハチ/ハチ北、高鷲/ダイナ、鷲ヶ岳と、20年間で20%程度の値上げ率にとどまるスキー場は、ほとんどが西日本です。「西低東高」の傾向が明確です。

スキー場リフト券価格は、外国人が多い東日本と、日本人が多い西日本とで、内外価格差ならぬ「東西価格差」が生じているわけです。しかも、値上げ率の水準が200%程度と20%程度という違いですので、その差は大きいです。

なお、このランキングは、前述した条件を満たす「主要スキー場」に限ったものです。中小規模のスキー場は調査対象外です。したがって、値上げ率の低いスキー場は他にも多数存在するでしょう。

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穏やかな価格上昇だったが

2006年と2016年を比較すると、多くのスキー場で、リフト券価格は10~20%程度の値上げにとどまっています。この頃は「スキー場インフレ」というほどの状況は起きておらず、穏やかな価格上昇だったことがわかります。

たとえばニセコは、2016年頃、すでに外国人であふれていました。それでも2006年と比べて20%程度の値上げ率で、リフト1日券は5,000円台でした。ところが2026年になると1万円前後にまで上昇しています。わずか10年で2倍程度に値上がりしているわけです。

他のスキー場を見渡しても、この10年で値上がりが激しくなっています。平均をみると、2006年を起点として、2016年までの値上げ率は7%でしたが、2026年まででは67%に達しています。2016年までの10年間で1割程度の値上がりだったのが、2026年までの10年間で6割程度の急騰となったわけです。

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直近10年間の値上げの推移

リフト券の直近10年のシーズンごとの値上げ率について、もう少し細かくみてみましょう。上掲した主要スキー場65カ所のシーズンごとの平均価格をまとめてみました。以下のような推移となります。

主要スキー場リフト1日券平均価格の推移
平均価格(円) 値上げ率
2006 4,290
2016 4,611 7%
2017 4,664 1%
2018 4,732 1%
2019 4,772 1%
2020 4,972 4%
2021 5,009 1%
2022 5,062 1%
2023 5,523 9%
2024 6,063 10%
2025 6,638 10%
2026 7,143 8%

※2016年の値上げ率は対2006年
 

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2020年シーズンが転機

主要スキー場の価格は、2019年シーズンまでは安定していて、年平均1%程度の値上げ率でした。

値上げが激しくなったのは2020年シーズンからです。平均4%の値上げとなり、「スキー場インフレ」の予兆が感じられます。振り返れば、この年が転機でした。

ただし、2020年3月に始まったコロナ禍の影響で、2021年と2022年シーズンは価格を据え置くスキー場が多く、値上げはいったん収束します。

コロナ禍が収まった2022年以降に、反動もあって各地で大幅な値上げが始まりました。平均値上げ率は年間9~10%程度に達しています。2026年シーズンは、やや勢いが衰えましたが、それでも8%の値上げ率となっています。

2010年代を通じて、主要スキー場のリフト券の相場は4,000円台でした。しかし、2020年代に入ると5,000円台になり、あっという間に6,000円台に乗り、2026年にはついに7,000円台が相場となってしまいました。実際、今回調査対象となったスキー場65カ所のうち、30カ所が7,000円以上です。

いまでも「リフト券4,000円台」の感覚が残っている方も多いでしょう。しかし、現実は、はるか先に進んでしまっているのです。

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今後も上昇するのか

では、リフト券価格は、今後も上昇していくのでしょうか。これについては、さらに上昇していく可能性が高いというほかありません。

明確なこととして、日本国内では広範な物価上昇が続いています。また、海外でも資源価格などは上昇傾向です。さらに、円安傾向も止まりません。スキー場の運営に多額の光熱費がかかることを考えれば、物価上昇と円安が続く限り、リフト券価格が安定するとは思えません。

また、国内のスキー場の多くはバブル期に設備投資をしているため、設備の更新時期を迎えています。設備投資の費用をまかなうためにも値上げは不可避です。

そこへ人手不足が追い打ちをかけています。スキー場の多くは過疎地にあり、高齢化と人口減少が進んでいます。スキー場のスタッフを集めるのに苦労している施設も多く、人件費は上昇傾向にあります。それもリフト券価格に反映されるでしょう。

2026年シーズンに、主要スキー場のリフト券価格は7,000円台が相場となりました。このペースが続けば、2年後には8,000円台に乗るでしょう。5年後には1万円前後が相場になっていてもおかしくはありません。(鎌倉淳)

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