高速バス大手の桜交通は、旅バスの高速バス事業を2014年7月下旬に買収します。桜交通は「さくら観光」の名で高速バス事業を展開しています。また、旅バスは「キラキラ号」の名称で高速バスを運行してきました。
桜交通は旅バスからバス31台を譲り受け、従業員80人を受け入れるとのこと。買収後も「キラキラ号」の名称は存続し、路線も維持されます。すでに「キラキラ号」のホームページは販売会社がさくら観光に変更されています。
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高速バス規制強化が影響
少し前の2014年6月には、富士セービングバスによる「旅の散策ツアーズ」高速バスの東京~大阪路線が、平成コミュニティバスの「VIPライナー」に移管されています。
これらは、いずれもかつて「高速ツアーバス」と呼ばれた、旅行会社が実質的に運営する高速バスでした。
写真:キラキラ号ホームページ
2013年の高速バス規制強化により、ツアーバス運営会社の中には、高速バス事業から撤退した会社もありました。存続した会社は路線バスに移管しましたが、コストが上がったためか、格安運賃を売り物にしていた中小のツアーバス会社にかつての勢いはありません。一方で、ウィラートラベルやVIPライナー、さくら観光といった大手バス会社は健在です。
高速バス業界では人手不足が顕在化しているようで、それがこのような事業まるごと買収の背景にあるようです。となると、高速バス事業の買収や経営統合は、今後も続くかもしれません。
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