京成電鉄・北総鉄道の2015年12月5日ダイヤ改正まとめ。ML/ELが船橋停車で全車座席指定に。シティライナーは廃止、AE100系はどうなる?

京成電鉄と北総鉄道が2015年12月5日にダイヤ改正を実施します。京成線ではモーニングライナー(ML)とイブニングライナー(EL)の全列車が京成船橋に停車。号車指定制から座席指定制に移行します。シティライナーは定期列車が廃止されます。

そのほか、アクセス特急の上り最終列車の時刻が繰り下げられ、北総線では平日夜間に特急が設定されます。

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モーニング/イブニングライナーの京成船橋停車

2015年12月5日ダイヤ改正の、主な改正点をあげていきましょう。

まず、京成上野~京成成田・成田空港間(京成本線経由)を結ぶ「モーニングライナー」「イブニングライナー」の停車駅に京成船橋駅を追加します。すべてのモーニングライナー、イブニングライナーが停車します。

停車による時刻変更はほとんどなく、所要時間もほとんどの列車で変わりません。ダイヤが寝ているということでしょう。

これにより、モーニングライナー・イブニングライナーの停車駅は、京成上野、日暮里、青砥、京成船橋、八千代台、京成佐倉、京成成田、空港第2ビル、成田空港となります。京成船橋駅での開扉号車は3・7号車の2カ所のみです。

スカイライナー

モーニング/イブニングライナーを全席座席指定化

このダイヤ改正にあわせて、モーニングライナー・イブニングライナーともに、現行の号車指定(定員制)から全車座席指定に変更されます。現在の両列車では、隣席に荷物を置いて2席占領している客も多いようで、定員制とはいえ座りにくい状況だそうです。この状況を改善するための座席指定化とみられます。

モーニングライナー・イブニングライナーのチケットレスサービスも開始します。これまでは、チケットレスはスカイライナーでしか利用できませんでしたが、これからは両列車でも使えるようになります。

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シティライナー廃止

このダイヤ改正で、「シティライナー」の定期列車の運転が取りやめとなります。事実上の廃止といえます。

シティライナーは、2010年7月の成田スカイアクセス開業にともなうダイヤ改正で新設された京成本線の有料特急です。先代「スカイライナー」のAE100形を使用し、当初は京成上野~京成成田・成田空港間で7往復運転されましたが、利用が伸び悩み、2014年11月のダイヤ改正から土休日に1往復運転されるのみとなっています。

シティライナーの廃止により、AE100系は定期運用から姿を消すことになります。AE100系の処遇は明らかになっていません。

ニュースリリースでは、「定期列車の運転取りやめ」という微妙な表現なため、正月の臨時列車としてシティライナーが運転される可能性はあり、その場合は、AE100系が使われるかもしれません。いずれにせよ、AE100系に乗れるチャンスは、今後かなり限定されそうです。

AE100

アクセス特急の上り最終繰り下げ

夜間時間帯の上りアクセス特急が1便増発されます。増発されるのは成田空港を22時3分に発車するアクセス特急で、続く最終アクセス特急の発車時刻も15分繰り下げられ、成田空港22時49分発となります。

これまでの夜間時間帯のアクセス特急は、成田空港発が21時13分発の次が22時34分発で、1時間21分も間が空いていました。

このダイヤ改正で、21時13分、22時3分、22時49分となり、おおむね50分間隔になります。これでも間隔が空きすぎですが、いままでよりはマシになるでしょう。あと1本くらい増発してもいいとは思いますが。

最終アクセス特急が22時49分発になることで、22時20分頃までに成田空港に到着する飛行機ならば、第3ターミナル利用便でも間に合いそうです。遅い時間帯のLCCを利用される方には朗報といえます。

北総は夜間特急4本を新設

北総鉄道は今回のダイヤ改正で、平日夜間に下り特急4本を新設します。都営浅草線・京成線経由で京成高砂駅を20~23時台に発車する列車です。この時間帯はアクセス特急の運転本数が少なく、北総線内の特急サービスが乏しかったのですが、改善されます。

新設される特急の日本橋発→京成高砂発の時刻は、20:24 →20:46、21:11→21:33、22:09→22:30、23:15→23:37です。北総線内停車駅は、京成高砂、東松戸、新鎌ヶ谷と、新鎌ヶ谷から印旛日本医大までの各駅です。

このほか、京成高砂を平日18時以降に発車する下り普通の運転間隔が均等化され、おおむね15分間隔での運転となります。一部列車は京成高砂において、都営線・押上線から京成本線へ向かう快速特急・通勤特急と接続します。これにより、帰宅時間帯の都心方面からの所要時間が短縮されます。

利用状況に即した改正

以上、2015年12月5日の京成・北総線ダイヤ改正のポイントを見てきました。利用者の多い京成船橋駅にモーニングライナー/イブニングライナーを停車させ、LCCの増発に対応して夜間のアクセス特急を増発するなど、全体的には、利用状況に即した改正といえるでしょう。

ただ、京成・北総線では、依然として特急系統の運転本数が少ないという声もあります。本線特急が日中20分間隔というのは首都圏の私鉄としては少ない方ですし、アクセス特急の40分間隔も利用しやすいとはいえません。スカイライナーの30分間隔化も待たれるところです。

人口減少に加え、成田空港の利用者数も減少に転じているため、列車本数の増発には難しい面があると察せられます。とはいえ、より一層の充実を望みたいところです。(鎌倉淳)

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