成田空港のLCC早朝深夜便向けに、京成電鉄が8月限定でアクセス特急の臨時運転。桜木町~大宮が当夜着可能に。

首都圏におけるLCCの新拠点となった成田空港。弱点は早朝・深夜のアクセスがどうしようもないほど弱いことでしたが、それをカバーする救世主となるでしょうか。京成電鉄が早朝・深夜にアクセス特急の臨時列車の運転を決めました。とりあえず8月限定ですが、好評なら定期化もありそうです。

この夏に相次いで就航するジェットスター・ジャパンとエアアジア・ジャパンの成田空港LCC2社は、いずれも成田を午前6時台に出発する早朝便や、22時台到着の深夜便を設定しています。ただ、これらの便へのアクセスには問題がありました。

午前6時台のフライトに間に合う列車はなく、京成バスが東京駅を深夜1時半や午前5時に出るバスを使うしかありません。22時台に到着するフライトでは、定時なら23時に出るリムジンバスなどのアクセスがありましたが、遅延すればそれにも間に合いません。そして困ったことに、LCCは遅延が多いのです。

そこへ登場したのが、この京成の臨時電車です。早朝「アクセス特急」は、上野5時18分発で、6時14分に成田空港に到着します。深夜「アクセス特急」は成田空港23時08分発。高砂で「普通上野行」に接続し、0時24分に京成上野に到着します。さらに青砥において「普通西馬込行」にも接続します。

京成アクセス特急
京成アクセス特急(写真:京成電鉄)

下り早朝列車がカバーするのは、エアアジア・ジャパンの7時発の福岡行。その前の6時45分発札幌行はギリギリ間に合うかどうか微妙なところで、利用は推奨できません。また、ジェットスターの6時台発の便には、残念ながらすべて間に合いません。この列車に乗れるのは、山手線全駅、中野、大宮、桜木町までです。

上り深夜列車がカバーするのは、ジェットスター・ジャパンの22時15分着の福岡からの便と、22時20分着の札幌からの便。これに乗れば、山手線全駅、高尾、所沢、大宮、桜木町、春日部、鷺沼、経堂、桜上水まで行くことができます。

こうしてみると、上り深夜列車は利用価値が高いですね。LCCの最終便までカバーしたうえで、到達可能駅の範囲が広いからです。下り早朝列車は、LCCの始発4~5便がカバーできない上に、乗車可能駅の範囲もやや狭いです。そのため、利用客は伸び悩むかもしれません。

どちらの列車も、成田の早朝深夜アクセス改善に役立つことは間違いありませんので、定期列車化を願いたいところ。
ただ、そのまえに、ジェットスターの早朝便が時刻変更するような気もするのですが。

時刻表は以下の通りです。

【下り:上野→成田空港】
上野 5:18発
日暮里 5:22発
青砥 5:31発
高砂 5:34発
東松戸 5:41発
新鎌ヶ谷 5:45発
千葉ニュータウン中央 5:52発
印旛日本医大 5:58発
成田湯川 6:05発
空港第2ビル 6:12着
成田空港 6:14着

【上り:成田空港→高砂】
成田空港 23:08発
空港第2ビル 23:10発
成田湯川 23:19発
印旛日本医大 23:25発
千葉ニュータウン中央 23:31発
新鎌ヶ谷 23:39発
東松戸 23:44発
高砂 23:50着

「普通」上野行に連絡
高砂 23:53発
日暮里24;10
上野 24:14着

「普通」西馬込行に連絡
青砥23:56分発
押上24::04着
西馬込 24:40着

※いずれも2012年8月1日~8月31日までの運行。

広告