格安航空会社LCCのバニラエアは、関西~奄美大島線を2017年3月26日に開設すると発表しました。同区間のLCC路線は初めてです。バニラエアとしては、成田~奄美大島線に次ぐ奄美路線となります。
関空4路線目
バニラエアは、全日空が100%出資するLCCです。同社は、3月26日から、関空~奄美大島線の運航を1日1便で開始します。バニラエアの関空発着の路線としてはすでに就航している台北線、2月18日に就航する成田線、3月18日に就航する函館線に続く4路線目となります。
使用機材は180席のエアバスA320-200型機で、最低価格は4,780円~。航空券は1月12日から公式ウェブサイトや同社予約センターなどで発売します。
時刻表は以下の通りです。
バニラエア 関西・奄美線時刻表
▽3月26日〜4月5日
JW873 関西12:25→奄美14:10
JW874 奄美12:25→関西13:50
▽4月6日〜6月30日
JW873 関西12:15→奄美14:00
JW874 奄美14:40→関西16:05
東京線ではJALを抜く
バニラエアは2014年7月から成田~奄美大島線を運航しています。東京・奄美路線は、それまでJAL便の独壇場でしたが、そこへANA系LCCとして「殴り込み」をかけた形でした。
2016年の同区間のバニラエアの搭乗者数は約11万8400人で、JALの羽田~奄美大島線の約9万人を上回り、バニラとしては大成功の結果を残しました。バニラエアでは、奄美路線を、リゾートを主力とする同社の象徴と位置づけています。
関西線は、成功した成田路線の後を追う形になります。バニラエアの五島勝也社長は1月10日に記者会見し、年間の利用者数の目標を成田路線に匹敵する10万人とし、搭乗率を85%に近づけたい、と述べました。
「バニラ効果」は拡大するか
奄美大島は、バニラエアが就航するまで東京からの観光地としてそれほど注目された存在ではありませんでした。ところが、バニラの就航後、格安で旅行できるようになり観光客が激増。現地では「バニラ効果」とも言われています。
その意味で、奄美大島は、LCCによって新規需要が開拓された観光地の代表格ともいえます。関西線の開設によって、バニラによる「LCC効果」がどこまで広がるか、注目を浴びることになりそうです。(鎌倉淳)