2019年10月の消費税率の引き上げにともない、鉄道各社が運賃値上げを実施します。JR西日本では、JR各社で最後まで残った「初乗り120円区間」が消滅します。
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JR最安値の初乗り運賃
JR各社の幹線初乗り運賃は、本州3社が140円、JR四国・九州が160円、JR北海道が170円です。ただし、大阪の電車特定区間(大阪環状線内含む)は120円の初乗り(1~3km)で、全国のJR各社で最安値の初乗り運賃となっています。
JR西日本は、2019年10月1日の消費税率引き上げにともない、電車特定区間の初乗り運賃を、130円に値上げすると発表しました。これにより、JRで120円の初乗り運賃区間が消滅することになります。
国鉄時代以来37年ぶり
大阪の電車特定区間の初乗り運賃は、国鉄民営化後、値上げされていません。さかのぼると、国鉄時代に初乗りが120円になったのは、1982年4月の運賃改定です。したがって、2019年10月に大阪の電車特定区間の初乗り運賃が130円になれば、じつに37年ぶりの値上げとなります。
ちなみに、JR東日本は、電車特定区間・山手線内の初乗り運賃について、1997年の消費税5%引き上げ時に、120円から130円に値上げしています。同社は2014年の消費税8%引き上げ時には、紙のきっぷとICカードの運賃を分け、紙のきっぷにおいては初乗りを140円としました。
これに較べると、大阪の電車特定区間の値上げ後の初乗り運賃130円は、まだ安いです。ただ、国鉄時代から維持されてきた運賃が、ついに変わることについては、感慨を覚える人も多いのではないでしょうか。(鎌倉淳)
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