JR北海道は10月27日、ダイヤ改正を実施します。メインは札沼線(学園都市線)で、新型通勤電車733系の追加投入が進められ、札幌~北海道医療大学駅で気動車が姿を消し、すべての列車が電車での運転になります。
学園都市線の北海道医療大学駅までの電化が完成したのは2012年6月1日。そのときに新型通勤電車733系・735系が24両投入されました。今回、これら新型通勤電車がさらに18両追加投入されます。これにより、札幌~北海道医療大学間の気動車が姿を消し、完全電車化が実現します。また、学園都市線を含む札幌圏全体で、電車5車種(711系、721系、731系、733系、735系)による共通運用が行われます。
学園都市線では列車10本の大幅増発。運行本数は計110本になります。運転区間が延長される列車も17本あります。学園都市線に対するJR北海道の力の入れ方は半端ないですね。
実際、学園都市線は最近混雑が激しくなっています。このため、朝夕の混雑列車にはロングシート車両を優先的に投入。また、夕方17~20時台の下りは15分間隔(札幌駅を毎時0・15・30・45分に発車)で運転します。
小さな目玉は、札幌~新千歳空港間で快速「エアポート」となる直通列車の新設でしょう。これは、早朝の上りと夜間の下りに1本ずつ運転されます。これまで「エアポート」は小樽行きか旭川方面行きだけでしたので、学園都市線への乗り入れは初めてです。
これらにともない、新十津川~札幌の直通列車はなくなります。現在、新十津川駅9時41分発の札幌行列車については、ダイヤ改正で石狩当別行となります。
その他、千歳線では一部の普通列車を快速「エアポート」に置き換え、新千歳空港駅発着はすべて「エアポート」になるとのこと。千歳線の快速通過駅救済のため、早朝と夜間に普通列車が増発されます。
また、L特急「スーパーカムイ」「すずらん」の一部列車で運転時刻の見直しも行われます。「スーパーカムイ」は、特に冬期における遅延持ち込みによる札幌圏の朝通勤列車への波及を緩和するため、時刻を繰り上げるとのことです。
最後に、札幌~室蘭間で運転される711系が姿を消します。室蘭本線室蘭~苫小牧間の普通列車は、711系から全てワンマン運転の気動車に置き換えられるとのことです。(L特急「すずらん」用車両を使用する普通列車は除く)。
711系は、国鉄型車両として長く愛されてきましたが、これで、運用は、ほぼ函館本線のみに限られるようになりそうです。姿を消す日もそう遠くなさそうですので、懐かしの国鉄車両大好きな方は、お早めに乗っておきましょう。