JALが国内線特典航空券の必要マイル数を変更します。国内線では各区間片道あたりの基本マイルを一律500マイル引き上げるほか、国際線ファーストクラスでは1.6倍になる区間もあり、マイルのインフレが進みます。
国内線は500マイル引き上げ
JALは、国内線特典航空券の必要マイル数を2025年6月10日発券分から変更すると発表しました。普通席とクラスJの基本マイルの必要数について、各区間一律で500マイル引き上げます。
片道あたりの必要マイルの変更数は以下の通りです。
【Aゾーン】大阪~高知など
■普通席 4,000→4,500
■クラスJ 5,000→5,500
【B ゾーン】東京~山形、大阪~松山など
■普通席 5,000→5,500
■クラスJ 6,000→6,500
【Cゾーン】東京~大阪、大阪~福岡など
■普通席 6,000→6,500
■クラスJ 7,000→7,500
■ファースト 14,500(据え置き)
【Dゾーン】東京~広島、大阪~鹿児島など
■普通席 7,000→7,500
■クラスJ 8,500→9,000
■ファースト 18,000(据え置き)
【Eゾーン】東京~札幌・福岡、大阪~札幌・沖縄など
■普通席 8,000→8,500
■クラスJ 9,500→10,000
■ファースト 20,000(据え置き)
【Fゾーン】東京~沖縄、大阪~女満別、石垣など
■普通席 9,000→9,500
■クラスJ 11,000→11,500
■ファースト 22,000(据え置き)
【Gゾーン】東京~石垣など
■普通席 10,000→10,500
■クラスJ 13,000→13,500
■ファースト 24,000(据え置き)
ファーストクラスの基本マイルは据え置きます。また、空席に応じて変動する「特典航空券PLUS」の上限となるマイル数に変更はありません。
国際線は最大10,000マイル引き上げ
国際線については、一部の区間で基本マイルを引き上げます。引き上げ幅は区間により異なります。
たとえば上海の場合、虹橋発着便ではエコノミーとプレミアムエコノミーを1,000マイル、ビジネスを2,000マイル引き上げる一方、浦東発着便は据え置きます。
【上海虹橋、香港】
■エコノミー 10,000→11,000
■プレエコ 15,000→16,000
■ビジネス 24,000→26,000
※上海浦東発着便は据え置き
台北では、羽田便でエコノミーを1,000マイル引き上げるいっぽう、成田便は1,000マイル引き下げます。関西便は成田便をマイル数を合わせます。
【台北(羽田便)】
■エコノミー 10,000→11,000
■ビジネス 24,000(据え置き)
【台北(成田便)】
■エコノミー 10,000→9,000
■ビジネス 24,000(据え置き)
【台北(関西便)】
■エコノミー 7,500→9,000
■ビジネス 24,000(据え置き)
このように、区間や発着空港、便、クラスにより、一部区間では引き下げる場合もあります。
上記だけでなく、海外の多くの方面で必要マイル数の改定があります。
確認したところ、引き上げ幅は、エコノミー、プレミアムエコノミー、ビジネスクラスでは、東アジア路線で最大2,000マイル、グアム路線で最大500マイル、東南アジア・南アジア・ヨーロッパ・ハワイ路線で最大5,000マイル、北米路線で最大7,500マイル、オセアニア路線で最大10,000マイルです。
国際線ファーストは最大40,000マイル増
ファーストクラスでは、レギュラーシーズンの必要マイル数が、東南アジアは57,500が75,000に、オセアニアは57,500が97,500に、ハワイは60,000が100,000に、アメリカが85,000が125,000に、ヨーロッパは95,000が125,000に、それぞれ引き上げられます。
今回のマイル改定では、ファーストクラスの引き上げ幅が大きく、とくにハワイは1.6倍になります。
直前にディスカウントキャンペーン
エコノミーやビジネスクラスも含めても、マイレージの特典航空券のインフレ傾向はあきらかです。
JALでは、マイル改定を前に、5-6月搭乗分の必要マイル数を減らす「ディスカウントマイルキャンペーン」を実施します。国内線のA~Dゾーンは現行の基本マイル数から各500マイル、E~Gゾーンは各1000マイル、必要マイルを減らします。
キャンペーン期間は3月11日~3月25日、対象搭乗期間は5月7日~6月30日です。インフレ前夜のセールですから、貯まったマイルを使ってしまうのもよさそうです。(鎌倉淳)