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JAL「クラスJ」を縮小か。737-8でシート発表なし。ファーストクラスを拡大へ

737MAXで示唆

JALが「クラスJ」を縮小する方針のようです。新型機ボーイング737-8型機において、「ファーストクラス」のシートを発表する一方、「クラスJ」については明らかにしませんでした。737-8は38機と大量投入されるので、「クラスJ」が搭載されないなら、設定路線は大幅に縮小しそうです。

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モックアップを公表せず

JALは2026年3月23日の記者会見で、2026年度に受領する新機材ボーイング737-8型機(737MAX8)のシートをモックアップで初公開しました。

公開したのは「ファーストクラス」と普通席の2種類。737-8型機の導入にあわせ、「ファーストクラス」を全国の路線に拡大することを明らかにした形です。

いっぽう、「クラスJ」のモックアップは公表されませんでした。新機材の導入時に、設定予定のクラスのシートを公表しないことは考えづらく、737-8の導入時に、「クラスJ」は搭載しない可能性が高そうです。

すなわち、737-8は、「ファーストクラス」と普通席の2クラスになりそうです。

JALの737-8ファーストクラス
画像:JAL737-8のファーストクラス。JALプレスリリースより

 

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737-800型機の後継機種

JALは、ボーイング737-8型機を、現在国内線を中心に運航中の小型機、ボーイング737-800型機(165席)の更新機種として位置づけています。

すなわち、737-8に「クラスJ」が搭載されないならば、現在737-800で運航している路線は、737-8への置き換えのタイミングで、「クラスJ」がなくなり、「ファーストクラス」が設定されることになりそうです。

737-8は、2027年度に運航を開始する予定で、合計38機を導入する予定です。大量投入ですので、737-8の導入により、多くの地方路線で「ファーストクラス化」が進められることになります。

ただし、737-8での「クラスJ」の扱いについて、現時点でJALが廃止を公式発表したわけではありません。

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「クラスJ」とは

「クラスJ」は、旧日本エアシステムの中間クラス「レインボーシート」が起源とされています。JALとの経営統合後、いったんは消滅しましたが、2004年に「クラスJ」として再出発しました。

「クラスJ」は、導入当初、普通席にプラス1,000円の上乗せで利用でき、利用者に好評を博しました。

いっぽう、JALは「クラスJ」の投入後、上級クラスの「スーパーシート」を廃止し、専用カウンターや機内食、手荷物優先返却といった付加サービスも取りやめました。

しかし、ANAがスーパーシートを高級化し、「スーパーシートプレミアム」を投入すると、上級客がANAに移行。慌てたJALが「ファーストクラス」を導入して、上級クラスを復活させたという経緯があります。

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単価上昇を狙う

この結果として、JALは国内線3クラス体制となり、「クラスJ」を幅広い機材に搭載する一方、「ファーストクラス」を幹線向けの大型機にのみ設定する形となってきました。

今回、小型機である737-8型機が「ファーストクラス」と普通席の2クラス体制になるのであれば、これまでの棲み分けを大きく変えることになります。

JALのファーストクラス拡大の目的は、単価の上昇を狙ったものでしょう。国内線は採算の確保に苦労していますが、価格競争が激しい普通席の値上げは簡単ではありません。そのため、「ファーストクラス」の導入により、付加価値を高め、平均単価を引き上げる目的があるとみられます。

さらにいえば、国内の所得格差の広がりを反映している側面もありそうです。節約志向の強い利用者が多い一方で、上級クラスへの支払いを厭わない層が拡大していることに対応したとも考えられます。

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A321neoも注目

次の注目は、2028年度に導入予定のA321neoでしょう。JALでは、中型機のボーイング767ER(251席~262席)を、小型機で200席規模のA321neoに置き換える予定です。

767には3クラスと2クラスの機材がありますが、A321neoは小型機のため、2クラスに統一される可能性があります。737-8が「ファーストクラス」と普通席の2クラス制なら、A321neoも同様になる可能性が高いでしょう。

A321neoの導入予定は11機で、737-8の38機とあわせると、小型機が49機に達します。両機材で「ファーストクラス」が搭載されれば、「クラスJ」は国内線で大きく縮小されることになるでしょう。

ただ、JALでは、現在導入を進めているA350型機で、「クラスJ」を含めた3クラス制を維持しています。そのため、国内線で「クラスJ」が全て廃止されることは当面なさそうです。

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短距離路線では弁当スタイルに

「ファーストクラス」の路線拡大にあわせて、JALでは、機内食の提供方法も見直します。

現在、「ファーストクラス」で提供しているトレースタイルでの食事を、短距離路線では弁当スタイルとします。

737-8導入により、短距離路線でのファーストクラスサービスが増えるのにあわせ、短時間で食事提供をしやすくするための措置とみられます。長距離路線では、引き続きトレースタイルの食事を継続します。(鎌倉淳)

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