岩国錦帯橋空港は12月13日開港で決定。48年ぶりに民間航空機が就航

国土交通省は岩国市の岩国空港を12月13日に開港することに決めました。羽田雄一郎国交相が、同省を訪れた山口県の二井関成知事と岩国市の福田良彦市長に伝えたものです。これで、岩国空港の開港日が確定しました。

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広島市内からのバスはなし

岩国空港は、米海兵隊岩国基地との軍民共用空港で、岩国錦帯橋空港という愛称が付けられています。民間航空の再開は48年ぶりとなります。

岩国錦帯橋空港

場所は、JR岩国駅の南東3キロ。クルマなら駅から7分程度という便利な立地です。滑走路は約2440メートルで、中型機は問題なく離着陸できます。全日空の東京便が1日4往復就航し、年間35万人の利用を見込む。機材はボーイング737(170席クラス)が予定されています。全日空の岩国線の運航ダイヤはまだ未定ですが、8月中には決まる見込みです。

東京-岩国線の航空便の開設により、山口県西部から東京への利便性は飛躍的に上がります。それだけでなく、広島県西部の住民の利便性も上がります。

たとえば、JR広島駅から広島空港に行く場合、リムジンバスを使うと所要時間は約45分で、運賃は大人1300円。岩国空港に向かう場合は、JR山陽本線とタクシーを使います。所要時間は、乗り継ぎ時間を除いて約1時間。JR線の運賃が岩国駅まで740円、タクシーで空港まで1000円弱。この場合は、時間、費用とも広島空港が有利です。いまのところ、広島市内から岩国空港への直通バスは予定されていません。

旅客機と空港のすべて

廿日市以西は岩国空港が便利

一方、広島市の西にある廿日市市からだと状況は変わります。JR廿日市駅から広島空港へは、電車とリムジンバスで約1時間5分。運賃は1620円。岩国空港には電車とタクシーで約40分ほど。運賃は1500円弱です。廿日市からですと、岩国空港に軍配が上がります。

岩国駅と岩国空港を結ぶバスも運行される見通しで、そうなれば運賃面では広島市内からでも互角になります。

こうした事情もあり、国土交通省の予測では、岩国空港が開港すると広島空港の東京線の利用者は17万人(7.6%)減るとのことです。岩国空港から広島市内への直通バスができれば、もっと「岩国シフト」が起こるかもしれませんね。

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