JR北海道は在来線全線が乗り放題になるフリーきっぷ「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」を9月から発売します。2022年版の詳細をみてみましょう。
待望の3回目発売
「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」は、JR北海道内の在来線特急、普通・快速列車の普通車自由席が6日間乗り放題となるフリーきっぷです。新型コロナの流行後、2020年と2021年に発売されていて、今回が3回目の発売となります。
普通車指定席も期間中4回まで利用可能。この内容で12,000円。1日あたり2,000円で、青春18きっぷを下回る破格値です。
「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」の概要
「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」の概要は以下の通りです。
■商品名
「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」
■利用期間
2022年9月2日~2023年1月31日
■発売期間
2022年9月1日~2022年12月31日
※有効期間開始日の1ヶ月前より前日まで発売。
※北海道の「ぐるっと北海道・公共交通利用促進キャンペーン」を活用しているため、補助金の上限に達した場合は、発売期間中でも発売を終了。
※新型コロナウイルス感染症の拡大により発売を一時休止することもあり。
■有効期間
6日間
■フリーエリア
JR北海道在来線全線と、ジェイ・アール北海道バス線全線(ただし、札幌~旭川間、札幌~帯広間、札幌~紋別間、札幌~えりも間、苫小牧~えりも間、新千歳空港~浦河間、札幌~広尾間の都市間バス及び臨時バスを除く)
■価格
12,000円(子ども用はなし)
※発売額は24,000円で、うち50%の12,000円は北海道の補助金。
■発売場所
JR北海道の主な駅の指定席券売機、話せる券売機、みどりの窓口。
通常販売している「北海道フリーパス」が7日間27,430円ですので、それに比べると、「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」は有効期間が1日少ないものの、実質価格は半額以下となります。
2022年版でも、特典として駅レンタカーやエキナカ店舗での割引や、JRタワー展望室への入場無料などがついています。JRタワーホテル札幌日航22階のスパも1,750円で利用できます。
いつまで販売する?
「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」は、上述の通り、「ぐるっと北海道・公共交通利用促進キャンペーン」の補助金を利用しています。この補助金が尽きたら、「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」も販売終了となります。
いつまで発売されるか予想するのは難しいですが、過去の例から2ヶ月程度は継続しますので、10月くらいまでは大丈夫でしょう。長期休暇の時期も外れていますし、意外と12月くらいまで残るのでは?という気もしますが、外れても責任は負いかねます。
いずれにしろ、12,000円で特急も利用できるというのは格安で、定価との比較では、札幌を起点に新得や洞爺まで往復すれば、それだけで元が取れます。前日まで購入可能な「えきねっとトクだ値」と比べても、函館や帯広往復で元が取れます。
つまり、単純往復の需要にもこたえてしまう万能格安チケットなので、早々に売り切れる可能性もあると考えておくと良さそうです。年末年始の旅に使いたい人は、発売開始となる11月下旬に(売っていれば)購入しておきましょう。
道外客は買いにくい
「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」は、JR北海道の駅窓口のほか、話せる券売機や、自動券売機で購入できます。しかし、えきねっとを含むネットでは販売しておらず、郵送販売もしません。
つまり、駅で買うほかありませんが、前日までに購入しなければならないという制約があるため、道外からの利用者は、新千歳空港駅や新函館北斗駅に到着して購入しても、使えるのは翌日からです。
そのため、事前購入ができない道外客は、夜に北海道入りして周遊パスを購入し、翌朝から使うのがよさそうです。JR東日本の「お先にトクだ値」で新函館北斗駅に至り、駅前の東横インにでも泊まって翌朝から使い始める、というのが、黄金パターンでしょうか。
道外では、奥津軽いまべつ駅で販売しているだけで、正直なところ、道外客には使いやすいとはいえません。
それでも、1日あたり2,000円で北海道の在来線全線に乗り放題というのは、圧倒的な強い魅力です。秋から冬にかけ、北へ渡る旅行者が増えそうです。(鎌倉淳)