団塊ジュニアが「フルムーン世代」になってきた。グリーン車乗り放題の旅へようこそ!

ピークの1973年生まれが44歳に

2017-2018年シーズンの「フルムーン夫婦グリーンパス」が、2017年9月1日に発売開始となります。夫婦の年齢合計88歳以上が対象なので、同年齢婚なら44歳から利用可能。団塊ジュニアがいよいよ対象年代になってきました。上手に活用して、グリーン車の旅に出てみませんか?

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団塊ジュニアのピークが44歳に

「フルムーン夫婦グリーンパス」は、JR全線のグリーン車が乗車できるフリーきっぷです。年齢があわせて88歳以上の夫婦が対象で、2人1組で利用可能。同年齢の夫婦なら44歳から使用可能年齢となります。

団塊ジュニアのピークである1973年生まれは、まさしく今年が44歳。団塊ジュニアが、いよいよ「フルムーン世代」にさしかかってきたというわけです。

グリーン車

フルムーンのルール

フルムーンパスのルールをおさらいしておくと、JR全線において、新幹線と特急列車のグリーン車と普通車、BRT、JR西日本宮島フェリーが、期間内に自由に乗り降りできます。ただし、東海道・山陽・九州新幹線「のぞみ」「みずほ」は利用できません(自由席も利用不可)。

かつては開放式B寝台が利用可能でしたが、現在は全廃されたので、寝台車も事実上利用できません。最後の寝台特急「サンライズ」では、ノビノビ座席は利用できますが、個室寝台に乗るには別途寝台券と特急券が必要です。

フルムーンパスには、5日間用、7日間用、12日間用の3タイプがあり、それぞれ82,800円、102,800円、127,950円です。夫婦どちらかの年齢が70歳を超える場合は「シルバー用」が割引価格で購入できます。

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東京~姫路往復で元が取れる

さて、フルムーンパスは、上述したように5日間用で2人分82,800円。1人1日あたり8,280円でグリーン車乗り放題という、破格のきっぷです。

多くの方に手頃なのは5日間用でしょう。5日間2人で82,800円ということは、単純往復で利用する場合、1人片道20,700円で元が取れる計算になります。

たとえば、東京~姫路の「ひかり」正規価格は21,600円です。つまり、フルムーンパスを使えば、都内から姫路城を見て帰ってくるだけでも元が取れることになります。帰りに京都でも寄れば、それだけでお得度が上がります。東海道・山陽新幹線の「のぞみ」が使えないのが難点ですが、「ひかり」でも、十分速いです。

「日帰り旅行」を繰り返しても

「のぞみ」「みずほ」では使えないフルムーンパスですが、「はやぶさ」には乗れます。東京~新青森をグリーン車で乗れば正規価格は21,970円ですので、都内から青森まで往復すれば、元が取れる計算です。さらに足を伸ばして、東北・北海道新幹線の新函館北斗まで行ってみるのもいいでしょう。

新幹線が発達したおかげで、日帰り旅行の繰り返しでも楽しめます。たとえば都内から今日は熱海へ、明日は日光へ、その次は軽井沢へ、さらに那須へ、鎌倉へ、なんて使い方をしてもいいでしょう。これを全部グリーン車で旅するのは、結構贅沢ではないでしょうか。

8ヶ月間も使える

ということで、新幹線に合計7~8時間乗れば損をしない仕様なので、あまり頑張らなくてもいいのが、フルムーンの長所です。というか、中高年の夫婦ならそんなに頑張らないだろう、という思想の商品設計なのでしょう。

利用期間が10月~6月までと長いのもメリット。年末年始、春休み、ゴールデンウィークには使えませんが、全部で8ヶ月近くの利用期間があります。

時間がある夫婦なら、北海道から九州まで、12日間かけて日本一周の旅をするのもいいでしょう。「大人の休日倶楽部パス」などと違って、JR全社を跨いで利用できるのも、フルムーンパスの長所です。

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2017-2018版フルムーン夫婦グリーンパス概要

2017-2018年シーズンのフルムーン夫婦グリーンパスの概要は以下の通りです。

◆発売期間
2017年9月1日~2018年5月31日

◆利用期間
2017年10月1日~2018年6月30日までの連続した5・7・12日間。
※ただし、12月28日~1月6日と年3月21日~4月5日、4月27日~5月6日は利用できません。

◆利用資格
「フルムーン夫婦グリーンパス」を利用できるのは、夫婦2人が同一の旅程でかつ年齢の合算が88歳を超える場合。なお、夫婦どちらかの年齢が70歳を超える場合は「シルバー用」が割引価格で購入できます。

◆有効期間と価格
有効期間と価格は以下の通りです。( )内はシルバー用の価格です。
5日間用 82,800円(77,800円)
7日間用 102,750円(97,750円)
12日間用 127,950円(122,950円)

いまや日本人の平均年齢が45歳ですから、全既婚者の過半数がフルムーンを使えることでしょう。過半数どころか、既婚者の6~7割は使えそうですね。

ということで、団塊ジュニアの方は、フルムーンへようこそ。ちょっとリッチな気分の旅で、夫婦円満といきたいところです。(鎌倉淳)

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