JR東海が、インターネット予約の格安チケット「EX早特1」を発売します。東海道新幹線の普通車自由席で利用できるのが特徴で、静岡エリアなど「のぞみ」通過駅向けに設定されました。かわりに、新幹線回数券は廃止されます。
3月16日乗車分より
JR東海は、東海道新幹線のインターネット予約サービス「エクスプレス予約」「スマートEX」で、新たな格安チケットして「EX早特1」を発売します。
「EX早特1」は、新幹線普通車自由席用の商品で、定価より7~8%程度割引になります。購入期限は前日です。発売開始は2024年3月10日で、利用開始は2024年3月16日乗車分からです。
「EX早特」は、東海道・山陽・九州新幹線のネット専用販売の格安チケットですが、これまでは全て指定席用でした。自由席用の「EX早特」が発売されるのは初めてです。
「EX早特1」全設定区間
「EX早特1」が設定されるのは、東京や名古屋、新大阪などのターミナルと「のぞみ」通過駅の区間です。
主な対象となるのは静岡エリアです。設定区間の一覧と価格は以下の通りです。
前日23時30分まで発売
「EX早特1」は、乗車日6日前の00:00から乗車日前日23:30まで発売します。乗車日ごとの発売数には限りがあります。
GW、お盆、年末年始には設定除外日があります。2024年度の設定除外日は、4/26~5/6、8/8~8/18、12/27~1/5です。
購入後の変更は、手数料無料で他のEX商品に変更が可能です。ただし差額は必要です。
交通系ICカードでチケットレスが乗車が可能です。
任意の列車を選択
アプリで購入する場合は、【時刻指定】タブより、列車選択画面で任意の列車を選択し、商品選択画面にて「EX早特1」を選択します。
アプリの【自由席】タブからは購入できません(下図※)。
自由席なのに列車選択をするのは、ルールに詳しい人には違和感があるかもしれませんが、そういう仕様のようです。
新幹線回数券は廃止
「EX早特1」が設定される一方で、東海道新幹線に設定されていた「新幹線回数券(普通車自由席用)」は廃止されます。発売終了は2024年12月22日で、利用終了は2025年3月31日です。
廃止される自由席回数券区間には、「EX早特1」が設定されます。回数券1枚あたりと「EX早特1」の価格は同額です。
ただし、回数券には特定都区市内制度が適用されますが、「EX早特1」には適用されません。そのため、新宿や渋谷といった都区内駅・山手線内駅から利用する場合は、それらの駅から新幹線駅までの運賃が別途必要になります。つまり、利用区間によっては百数十円の値上げとなる場合があります。
一方、「EX早特1」は1回分ずつ購入できますので、6枚セットで購入しなければならなかった回数券に比べると、利便性が向上します。
金券ショップ巡りは過去の話に
静岡エリアの在来線区間と東京都区内間で設定されていた「東京新幹線自由席回数券」(普通車自由席用)や、グリーン車用の「こだま号専用グリーン回数券」も廃止されます。
これらの新幹線回数券の廃止により、金券ショップでのばら売りも姿を消すでしょう。新幹線の乗車前に金券ショップを巡って価格をチェックするのは、過去の話になりそうです。(鎌倉淳)