「アースホッパー」が最大20%値上げ。全国スキー場共通パス

3スキー場も追加提携

全国30ヶ所のスキー場で使える共通シーズンパス「アースホッパー」が、既に発表済みの販売価格を値上げしました。あわせて、提携スキー場を3つ追加することも発表しました。

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広域定額スノーパス

「アースホッパー」は、日本全国約30箇所のスキー場で使える広域定額スノーパスです。スポーツマーケティングなどを手がけるPioneerworkが発売しています。

参加している提携スキー場でそれぞれ1シーズンに2回滑れます。2023年シーズンは、「アースホッパーアンリミテッド」「アースホッパー」「アースホッパーレンタル」の3種類のパスが設定されています。

パスは6月28日に発売開始されていて、7月末まで早期購入価格が適用されていました。8月1日から通常価格での販売になりましたが、その価格の値上げが発表されました。

アースホッパー値上げ
画像:アースホッパー公式サイトより

「アースホッパー」2022-2023シーズンの新価格

広域定額スノーパス「アースホッパー」2022-2023シーズンの新価格は以下の通りです。

■改定後
【アースホッパーアンリミテッド】
一般 60,000円、ジュニア 36,000円
【アースホッパー】
一般 38,800円、ジュニア 23,300円

■改定前(参考)
【アースホッパーアンリミテッド】
一般 49,999円、ジュニア 30,000円
【アースホッパー】
一般 35,000円、ジュニア 21,000円

値上げ率は、アースホッパーアンリミテッドで約20%、アースホッパーで約10%となっています。価格発表からわずか1ヶ月あまりで、これだけの値上げをするのは驚きです。

なお、アースホッパーレンタルについては、価格改定の発表はありません。

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1回あたり882円

アースホッパー公式サイトでは、値上げの理由について、資源・燃料の価格高騰を挙げています。参画するスキー場を含む30以上のスキー場にヒアリングをしたところ、全体の約半分が値上げを決定もしくは検討していることがわかったことを受け、アースホッパーの価格も改定することを決めました。

アースホッパーでは、「スキー場にも適正な利益を還元し、持続的なサービス運営をしていくことを考えた最低ラインの価格設定」として、値上げに理解を求めています。

アースホッパーアンリミテッドの新価格は60,000円。後述の通り提携スキー場が34箇所となったため、リフト1日券を最大68回利用でき、フル活用すると1枚あたり882円という計算です。

アースホッパーアンリミテッドの新価格は38,800円。こちらは最大16回活用できるので、1枚当たり2,425円となります。

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34スキー場に

値上げとあわせて、3つのスキー場が提携スキー場に加わることが発表されました。追加となるのは、札幌国際スキー場、たざわ湖スキー場、つがいけマウンテンリゾートの3箇所です。札幌国際とつがいけは昨年も参加していたので2年連続です。たざわ湖は初参加です。

これにより、提携スキー場は全国34箇所となりました。アースホッパーアンリミテッドでは各スキー場が2回利用できますので、最大68回分のリフト1日券を取得できます。

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スキー場ラインナップ

提携スキー場の新ラインナップは以下の通りです。(新)は今季から参加するスキー場・施設です。

<北海道>
カムイスキーリンクス
さっぽろばんけいスキー場
札幌国際スキー場
めむろ新嵐山スカイパーク
キロロスノーワールド
ニセコアンヌプリ国際スキー場
ニセコ モイワ スキーリゾート
Burton Flagship Sapporo(テストライド施設・新)

<青森県>
青森スプリング・スキーリゾート(新)

<岩手県>
安比高原スキー場
八幡平リゾート パノラマスキー場・下倉スキー場
夏油高原スキー場
たざわ湖スキー場(新)

<山形県>
Asahi自然観スノーパーク
湯殿山スキー場(新)

<宮城県>
みやぎ蔵王えぼしリゾート

<新潟県>
ムイカスノーリゾート
ニノックススノーパーク
キューピットバレイ
舞子スノーリゾート
湯沢中里スノーリゾート
神立スノーリゾート
ロッテアライリゾート
赤倉観光リゾートスキー場

<群馬県>
ホワイトワールド尾瀬岩鞍
川場スキー場
パルコール嬬恋リゾート

<長野県>
斑尾高原スキー場
黒姫高原スノーパーク(新)
開田高原マイアスキー場(新)
つがいけマウンテンリゾート
HEAD Sports Station 白馬八方尾根スキー場(レンタル施設)

<山梨県>
カムイみさかスキー場

<兵庫県>
スカイバレイスキー場
アップかんなべ(新)

<愛媛県>
久万スキーランド(新)

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各スキー場で値上げの動き

スキー場のリフト券価格については、ルスツリゾートが2023年シーズンに35%の大幅値上げに踏み切り、1日券を8,800円に設定したことが話題を集めました。

スキー場はリフトの稼働や施設の暖房などで高額の光熱費がかかります。燃料価格高騰の影響をダイレクトに受けるため、各スキー場とも2023年シーズンのリフト券値上げは避けられないとみられてきました。

今回のアースホッパーの発表では、「半分のスキー場が値上げを決定または検討」ということですが、半分で済むのか、というのが筆者の正直な感想です。スキー場ごとにさまざまな事情があるので一概にいえませんが、ほとんどのスキー場で値上げが行われても不思議ではありません。

こうした背景を考えれば、アースホッパーの値上げもやむを得ません。ただ、価格発表後、わずか1ヶ月での値上げというのは褒められた話ではなく、今後に課題を残したといえそうです。(鎌倉淳)

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