バンコク・ドンムアン空港、と聞いて懐かしさを覚える人は多いのではないでしょうか。もちろん今も現役の空港なのですが、それが世界一のLCC空港になっていた、と聞いたら、懐かしさも吹っ飛んで腰が抜けてしまいそうです。
成田空港に匹敵
タイの英字紙・バンコクポストやネイションなどは、バンコク第2の国際空港であるドンムアン空港が、LCC空港として世界一利用者数が多いと報じました。
オーストラリアに拠点を置くアジア太平洋航空センター(CAPA)の発表によりますと、ドンムアン空港の利用者数は今年上半期に1,340万人とのこと。タイ空港会社では、実際には1,440万人であったとしています。
タイ空港公社の社長によりますと、ドンムアン空港の本来のキャパシティは年間1,850万人ですが、実際は2015年は8月までの時点ですでに2,250万人の利用があったとしています。
ちなみに、成田空港の2015年1月から8月までの利用者数は2,130万人ですから、ドンムアン空港の利用者数は成田空港とほぼ同じです。念のために書きますが、バンコクには別にスワンナプーム空港という巨大空港があります。
ちなみに、ドンムアンに続くLCC空港は、米国ラスべガスのマッカレン空港(1,330万人)、マレーシアのクアラルンプール空港(1,260万人)、スペインのバルセロナ・エルプラート空港(1,200万人)とのことでした。
いつのまにかLCC拠点に
さて、1990年代、ドンムアンといえばタイの玄関口で、日本から数多くのバックパッカーがその地を踏んだものです。日本人バックパッカー御用達の空港ともいえる存在でした。
2006年のスワンナプーム空港開港後はタイの玄関口の座を譲り渡しましたが、国内線専用空港として存続し、最近はLCCを中心に多くの国際線が拠点を置くようになっています。
下記はBangkok Postに掲載された現在のドンムアン空港の写真。エアアジアの牙城です。
出典:Bangkok Post
と、知ったようなことを書きましたが、筆者の感覚としては、スワンナプーム開港後、閉鎖されたはずが、いつのまにか国内線が復活していて、いつのまにかLCCの拠点になっていた、という印象です。
現在、ドンムアンに就航している航空会社は、タイエアアジア、タイライオンエア、ノックエアなどのLCC勢。日系航空会社は一つも就航していません。日本路線としては、タイエアアジアXの成田線や関西線があります。
1990年代のバックパッカーにはちょっと懐かしいドンムアン空港。筆者は最近は訪れていませんが、あのつきまとうような熱気を帯びたロビーにもう一度降り立って、列車でホアランポーン駅まで行ってみたくなりました。