JR西日本、JR四国、JR九州が乗り放題!「どこでもドアきっぷ」の使いこなし方

夢をかなえてドラえもん

JR西日本、JR四国、JR九州が乗り放題になる「どこでもドアきっぷ」が発売されます。空前のお得きっぷですが、使いこなし方を研究してみましょう。

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「どこでもドアで、どこいこう」

JR西日本は、映画『ドラえもん のび太の新恐竜』、『STAND BY ME ドラえもん2』とタイアップし、「『どこでもドア』で、どこいこう。キャンペーン」を10月から展開します。これにあわせて、ドラえもんのひみつ道具「どこでもドア」をモチーフとした「どこでもドアきっぷ」を発売します。

「どこでもドアきっぷ」は、2日間用がJR西日本に乗り放題、3日間用がJR西日本、JR四国、JR九州に乗り放題です。新幹線も特急も自由席なら乗り降り自由で、指定席も6回まで利用できます。

ドラえもんが四次元ポケットから出してくれた夢のようなきっぷですが、2人以上の同時利用に限られます。

のび太の新恐竜
画像:JR西日本プレスリリース

「どこでもドアきっぷ」の概要

「どこでもドアきっぷ」の概要は以下の通りです。

■発売期間
9月18日(金)~12月17日(木)
※購入は出発日1か月前から7日前23時30分まで。

■利用期間
10月1日(木)~12月25日(金)
※2日間用は12月24日(木)出発分まで、3日間用は12月23日出発分まで発売。

■価格
◎JR西日本全線2日間乗り放題
・おとな:土休日12,000円、平日15,000円
・こども:全日2,000円

◎JR西日本・JR四国・JR九州全線3日間乗り放題
・おとな:土休日18,000円、平日20,000円
・こども:全日3,000円

※大人用は各価格プラス5,000円のグリーン車用もあります。

■発売条件
2人以上が同一行程で利用する場合に限り発売します。こども用のみの購入・利用はできません。

■利用条件
普通車用は普通車指定席、グリーン車用はグリーン車指定席か普通車指定席が6回まで利用できます(寝台列車など一部の列車を除く)。智頭急行線(特急を含む)とJR西日本宮島フェリーも利用可能。IRいしかわ鉄道線の金沢~津幡間、あいの風とやま鉄道線の富山~高岡間はJR西日本線へ通過利用する場合に限り利用できます。

■発売箇所
JR西日本のインターネット予約サービス「e5489」、JR九州の「JR九州インターネット列車予約サービス」、JR西日本・JR九州・JR四国管内の主な旅行会社。駅の「みどりの窓口」での販売はありません。

■フリーエリア
以下の画像の範囲です。

どこでもドアきっぷ
画像:JR西日本

大阪~岡山往復で元が取れる

「2人以上」という仕様をみて、がっかりした方も多いと思いますが、気を取り直して使いこなし方を考えてみましょう。

2日間用の土休日の場合、おとな12,000円ですので、片道6,000円以上の区間を単純往復するだけで元が取れます。大阪起点では、山陽新幹線「のぞみ」「みずほ」で岡山までの片道が指定席で6,150円(通常期、以下同)ですので、大阪~岡山間の単純往復で元が取れてしまいます。

3日間用の土休日の場合、大人18,000円ですので、片道9,000円以上の区間の往復で元が取れます。大阪起点では、山陽新幹線東広島までが指定席で片道10,000円ですので、大阪~東広島間の単純往復で元が取れます。

実際には、定価との比較ではなく、他の割引きっぷとの比較になりますが、「どこでもドアきっぷ」が非常にお得であることがわかるでしょう。「乗り放題」を活用しなくても、複数人でJR西日本、四国、九州エリアを旅行するなら、真っ先に利用を検討すべききっぷといえます。

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親子鉄に最適

「どこでもドアきっぷ」は、2人以上の同時利用に限られることから、おとなの鉄道ファンの「乗りつぶし」にはあまり向きません。一方で、注目したいのは、こどもの価格の安さにです。

こどもの価格は、2日間用が2,000円、3日間用が3,000円ですので、1日あたり1,000円です。利用範囲の広さを考えればタダみたいなものでしょう。となると、考えられる最適の利用法は、「親子鉄」です。

たとえば、西日本、四国、九州エリアの新幹線や特急に、小学生の子どもを連れて日帰りで乗りに行く、といった使い方ができます。子連れの宿泊旅行は大変ですから、日帰り旅行を2日や3日連続で繰り返してもいいですし、1日だけの遠出でも十分元が取れます。それだけ破格のきっぷです。

予期せぬトラブルが起こりがちな子連れ旅行ですが、自由席なら乗り放題なので、乗り遅れの心配もあまりしなくていいでしょう。

要するに、「新幹線・特急に乗ってみたい」という子どもの夢をかなえるには、もってこいのきっぷです。『夢をかなえてドラえもん』でも歌いながら、「どこでもドアきっぷ」で親子の旅に出かけてみるのが良さそうです。

さあ、出発だ。

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