スカイマークが新たなユース運賃を設定しました。他社と異なり、45日前まで予約と制限が厳しいですが、価格は激安です。飛行機の「学割」に相当する、若者向け運賃をまとめてみました。
若者向け運賃
飛行機には、いわゆる「学生割引」はありません。ただ、多くの国内航空会社が「ユース運賃」や「若者向けの割引」を用意しています。
大学生や専門学校生に限らず、年代で区切って、対象年齢の利用者は等しく割引対象にする、という考え方です。「学生割引」ではなく、20代前半までを対象とした「ユース割引」を設定している会社が多い、ということです。
対象年齢は、おおむね26歳未満(25歳まで)としている会社が多いですが、一部は22歳未満(21歳以下)としています。以下では、航空会社ごとに、飛行機の若者向け割引をまとめてみましょう。
スカイマーク「BonvoYoung」
スカイマークの「BonvoYoung」(U25割)は、2025年8月7日に発売を開始する新運賃です。対象年齢は満25歳以下です。
搭乗日から45日前までの予約で、運賃が大幅に割引になる仕組みです。45日前なので、購入期限の制約が厳しいですが、前もってスケジュールを確定できるのはメリットです。
割引率は高く、国内線のどの区間も1万円以下。羽田~福岡が7,700円~、羽田~札幌が6,000円~、羽田~神戸が6,200円~など、セール並みの価格で購入できます。若者は毎日、セール運賃で利用できる、というわけです。
以下で紹介する他社のユース運賃は、羽田~福岡で20,000円程度が相場なので、スカイマークの安さが際立ちます。

JAL「スカイメイト」
ユース割引の元祖といえば「スカイメイト」です。かつては22歳未満が割引対象でしたが、現在は26歳未満(25歳まで)が対象になっています。
スカイメイトはJALのほとんどの便に設定されています。割引率は30~80%程度と破格ですが、事前予約ができません。予約ができるのは、当日午前0時からです。基本的に、当日、空席があれば乗れる、というチケットです。
かつてのように、空港に行って空席を待つ、という形ではありません。空港に行く前に、当日予約が可能なので、無駄足を踏むことはありません。
購入するには、事前にマイレージの会員登録をして、年齢を証明する書類を提出しておく必要があります。JALカードを持っていると、さらに安い「JALカードスカイメイト」を利用できます。
ANA「スマートU25」
ANAも、かつては「スカイメイト」という名称の割引を扱っていましたが、現在は、「スマートU25」になっています。25歳以下が利用できるチケットで、割引率は50~60%です。
ANAのほとんどの便に設定されています。前日まで予約ができず、空席があれば、当日、午前0時から予約可能です。基本的には、JALスカイメイトとしくみは同じです。事前にマイレージの会員に登録し、年齢を登録しておく必要があります。
2026年5月19日以降は「ユース運賃」と名称が変わりますが、ルールは同じです。
エアドゥ「DOユース25」
エアドゥの「DOユース25」も、25歳以下が利用できるチケットです。割引率は50%程度。前日まで予約ができず、空席があれば、当日、午前0時から予約可能です。基本的にはANA「スマートU25」としくみは同じです。
当日、空港での年齢確認が必要です。
スターフライヤー「スターユース」
「スターユース」は、スターフライヤーの若者向け運賃です。25歳以下が利用でき、割引率は50%程度です。
JALやANAなどのユース運賃と違い、事前予約が可能という特徴があります。一般発売日以降で空席があれば、予約・購入ができます。購入時、搭乗時に年齢が証明できる書類が必要です。
事前予約が可能で、当日まで予約ができるというマルチな運賃です。価格は普通運賃の50から60%程度の割引です。
ソラシドエア「予約ができるヤング割」
日本の航空会社で、唯一、学生限定の割引を設定しているのはソラシドエアで、「予約ができるヤング割」という名称です。学校教育法が定める学生や専門学校生と国際学生証を持った人が利用できます。
学生であれば年齢制限はありませんし、学生でなくても22歳未満なら利用できます。必要書類は学生証だけです。購入時や搭乗時に学生証を提示すればそれでOKです。
「予約ができるヤング割」の割引率は50-70%程度で、事前予約も可能です。
飛行機のユース運賃まとめ
JAL、ANAといった大手航空会社の国内線ユース割引は、前日まで事前予約ができず、当日、空席があれば予約できるという形を取っています。いわば「空席の安売り」で、正規運賃(フレックス運賃)の半額程度が主流です。
これに対し、スターフライヤー、ソラシドエアは、事前予約を受け付けていて、当日でも購入できます。スカイマークは45日前までと、早期購入が条件ですが、バーゲン価格となっていて、他社に比べてもユース運賃は抜群に安いです。
ただし、事前予約をしてキャンセルをする場合、キャンセル料はそれなりの額なので、お気を付けください。予定の変更がありそうな場合は、当日購入できるチケットのほうがメリットが大きいでしょう。
いずれにせよ、飛行機のユース運賃はきわめてお得です。若いうちの特権なので、上手に利用しましょう。(鎌倉淳)