JAL、ANAの燃油サーチャージが4月から「ゼロ」に。マイルの国際線特典航空券で海外旅行に行こう!

JALとANAの国内大手航空会社2社で、2016年4月1日発券分から日本発の旅客を対象にした燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ・燃油代)がゼロになることがわかりました。燃油サーチャージがゼロになるのは6年半ぶりのことです。両社の全ての国際線航空券で燃油代が不要になります。

マイル利用による国際線特典航空券(無料航空券)でも燃油代がかからなくなります。マイルが貯まっている人には海外旅行をする絶好のチャンスが到来しました。

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シンガポールケロシンの取引価格が基準下回る

燃油サーチャージは燃油価格に応じて航空会社が運賃に上乗せする料金です。現在、JAL、ANAとも、北米、欧米、オセアニア路線で往復14,000円、インド、インドネシア、ハワイ路線で往復8,000円、タイ、シンガポール、マレーシア路線で往復6,000円、グアム、フィリピン、ベトナム路線で往復4,000円、中国、台湾、香港路線で往復3,000円、韓国路線で往復600円の燃油サーチャージが航空券代に上乗せされています。

JALとANAはジェット燃料の指標となる「シンガポールケロシン」の取引価格に基づき、2ヶ月ごとに燃油サーチャージを見直しています。2015年12月~2016年1月はケロシン平均価格が1バレル43ドルで、この間の為替レートで換算すると約5,160円となりました。

両社とも、ジェット燃料価格が6,000円を下回ると日本発の燃油サーチャージが「非適用」になるとしています。そのため、2016年4月より、両社の日本発国際線の燃油サーチャージはゼロになる見通しです。

海外発では、両社ともドルベースの基準6,000ドルを下回っており、2015年12月発券分から「非適用」となっています。今回、日本発も基準を下回ることで、JAL、ANA両社とも燃油サーチャージが全面的にゼロになります。

JAL,ANA

特典航空券利用者に恩恵

実際のところ、燃油代が下がると航空会社の割引運賃が上がる傾向もあるので、海外向け航空券を購入する場合に「値下げ」の実感がどの程度になるのかはわかりません。

ただ、貯めたマイルでもらえる特典航空券については、燃油サーチャージがかからないと、支払総額が絶対的に減ります。そのため、特典航空券利用者は直接的に燃油代ゼロの恩恵を受けることができます。

燃油サーチャージは、日本発の欧米路線で最大往復66,000円に達したこともあります(2008年)。当時はマイルを使ってヨーロッパやアメリカに行こうとしても「特典航空券」の意味が感じられませんでした。しかし、これからしばらくは「無料航空券」を楽しむことができそうです。

マイルが貯まっている人は、今こそ国際線特典航空券で海外旅行をしましょう。JALとANAには、国際線特典航空券の枠を絞らないようにだけ、お願いします。(鎌倉淳)

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