JR北海道の赤字8線区について、国と北海道が主導する新たな協議会が始まりました。2027年3月末までに、線区ごとの抜本的な改善方策を取りまとめる方針です。協議会では何が決まるのでしょうか。
新協議会を設置
JR北海道の「黄8線区」について、「黄線区の持続可能な運営の在り方に関する協議会」が設置され、10月9日に札幌市で初会合を開きました。
黄8線区とは、JR北海道が単独で維持することが困難とし、鉄道を持続的に維持する仕組みの構築が必要とされている8区間です。
対象は、宗谷線(名寄~稚内)、石北線(新旭川~網走)、釧網線(東釧路~網走)、花咲線(釧路~根室)、富良野線(旭川~富良野)、根室線(滝川~富良野)、室蘭線(沼ノ端~岩見沢)、日高線(苫小牧~鵡川)です。

上下分離提案は撤回
JR北海道は2026年4月、自治体に鉄道施設の維持管理などを求める上下分離方式を提案しました。しかし、沿線自治体の反発で協議が進まず、9月に提案を撤回しました。
新協議会は、国土交通省北海道運輸局と北海道が共同事務局を務め、沿線自治体とJR北海道が参加する枠組みです。全線区に共通する課題を扱う全体会と、線区別のワーキンググループ(WG)で構成し、国と北海道が主体的に関与して協議を進めます。
改善策を協議
新協議会では、これまでの利用促進策やコスト削減の取り組みを検証し、線区ごとの具体的な改善策を検討します。
主な協議内容は、観光列車の活用、利用状況に応じた輸送体系の見直し、駅業務や踏切除雪の担い手確保、鉄道資産の自治体への譲渡によるJR北海道の固定資産税負担の軽減などです。
上下分離方式は協議テーマから外れましたが、駅業務の移管や鉄道資産の譲渡といった、自治体による部分的な負担は引き続き検討対象となります。
こうした取り組みについて、JR北海道が具体案を示し、沿線自治体と協議します。最終的には、線区ごとにどのような対策を実施し、JR北海道や自治体が何を担うのかを整理する方針です。
8線区の行方
今後は10月中に線区別WGを開き、JR北海道が具体的な改善策を提案します。11~12月に改善方策のたたき台を議論し、2027年1~2月に各線区の改善方策案をまとめます。その後、2~3月の全体会を経て、年度末までに方針を取りまとめる予定です。
JR北海道は国の監督命令により、2027年3月末までに8線区の抜本的な改善方策をまとめるよう求められています。ただし、国は今回の協議会で、必要に応じて協議を継続するなど、柔軟に対応する方針を示しました。
JR北海道は、黄8線区について引き続き維持したいとの考えを示しています。今回の協議会は8線区の存廃を議論する場ではなく、鉄道の維持に向けた具体策と関係者の役割分担をまとめることが目的です。























