2015年3月14日のダイヤ改正で、北陸エリアの並行在来線が第三セクターに移管されました。それにより、このエリアへ青春18きっぷで出かけるのが大変になりました。なかでも「孤立」してしまったのが富山県。新ダイヤで富山へ青春18きっぷで出かける場合、どれだけ時間がかかるのでしょうか。
高山線ルートで行くしかない
まず、3月13日までのダイヤで東京から富山へ青春18きっぷで向かう場合、所要時間は9時間~10時間程度でした。最短と思われる乗り継ぎは、東京を10時18分(上野10時30分)に出て、高崎、長岡を経由して富山に19時25分に着きます。所要時間は9時間7分です。
これがダイヤ改正後は、東京を5時20分に出て、富山に18時18分に着くのが最短となりました。名古屋、高山を経由するルートで、所要時間は12時間58分。3月13日までに較べると所要時間は約5割増しです。同日着をする場合の最終は東京発9時17分で、富山23時1分着。13時間44分かかります。高山本線は速度が遅い上に、普通列車が少なく、途中の接続も良くないので、旅行するのはなかなか大変です。
これまで通りのルートなら別途運賃
一部区間を青春18きっぷを使わないで「ワープ」するならば、もちろん所要時間は短くなります。これまで同様、長岡経由を利用すると、直江津~富山が第三セクターになりますので、この区間を「ワープ」しなければなりません。ワープのための別途運賃は2,080円です。2,080円を別途払うと、青春18きっぷでこれまで通りのルートで東京~富山を移動できますが、お得感は減ります。
より安くワープをするなら、大糸線経由になります。東京を8時40分に出て、糸魚川に17時21分に着きます。そこから日本海ひすいラインとあいの風とやま鉄道を乗り継ぐと、富山着19時48分。別途運賃は1,520円です。所要時間は11時間8分。ダイヤ改正前よりは2時間ほど遅くなりますが、高山経由よりは2時間ほど速く着きます。
米原回りで金沢を経由して、第三セクター区間だけ別料金を支払うとどうなるでしょうか。5時20分発の列車で東京を出た場合、富山に着くのは18時36分。所要時間は13時間16分で、余計遅くなります。
どのルートを通るかはお好みですが、青春18きっぷで富山は遠くなりにけり。