埼玉高速鉄道の岩槻延伸について、さいたま市と埼玉県が3月中にも事業実施要請をします。さいたま市長が施政方針演説で明らかにしました。工期は14年で、2041年の開業を目指します。
さいたま市長が表明
埼玉高速鉄道は、赤羽岩淵~浦和美園間14.6kmを結ぶ第三セクター鉄道です。岩槻を経て蓮田まで延伸する計画があり、このうち浦和美園~岩槻間7.2kmを先行整備区間と位置づけています。
さいたま市の清水勇人市長は、2026年2月3日におこなった施政方針演説で、先行整備区間にあたる岩槻までの延伸について、「本年度末に県と市の連名で事業実施要請をおこないたい」と表明しました。
事業実施要請は、都市鉄道等利便増進法に基づく国庫補助を受けるための手続きのひとつです。自治体が鉄道事業者へ事業の実施を要請し、鉄道事業者が国交省に事業の認定を申請する流れです。

人口を1万人に引き上げ
清水市長は、当初、2023年度中の事業化要請を目指していましたが、概算建設費が当初見込みから大幅に増えることが明らかになり、延期を表明。事業の再検討をおこなってきました。
再検討では、費用便益費の再試算を実施。新設する中間駅付近の定住人口を、これまで4,000人と見積もっていたところ、1万人規模と仮定すると、費用便益比が1.2となることが明らかにされました。
そのため、市では中間駅のまちづくりを再検討。規模を120ヘクタールに拡大し、定住人口の目標を1万人以上と定め、2026年1月に「中間駅まちづくり方針改訂版」を公表しました。

環境影響評価に着手
経緯からすれば、費用便益費の試算から逆算して中間駅の人口目標を引き上げ、国庫補助の基準をクリアし、概算建設費の高騰を乗り越えたようにも見受けられます。
鉛筆を舐めたようにも感じられますが、急激なインフレのなか、基準を上回る数字になったことは確かです。清水市長は「本年度の検討により費用便益比が1.2、収支採算性は27年となり、都市鉄道等利便増進法の適用目安をクリアするめどが立った」と胸を張りました。
工期は14年間で、開業目標は2041年です。さいたま市などでは、国の認定を待たずに、新年度(2026年度)から、都市計画決定に向けた環境影響評価の調査などに着手する予定です。(鎌倉淳)























