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東急新空港線計画から「京急蒲田」が消える。終点は「蒲田新駅」の仮称に

2040年頃の開業をめざす

東急電鉄と羽田エアポートラインは、新空港線の整備に向けた速達性向上計画の認定を国土交通省に申請しました。終着駅は、これまで「京急蒲田駅付近」とされてきましたが、「蒲田新駅」という仮称になり、「京急蒲田」の文字が消えました。

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矢口渡~蒲田新駅0.8km

東急新空港線は、東急多摩川線の矢口渡駅・蒲田駅間から、JR蒲田駅地下を経由し、京急蒲田駅付近までを結ぶ鉄道新線計画です。2025年8月1日に、東急などが速達性向上計画の認定を国土交通省に申請し、具体化へ向けて一歩前進しました。

新空港線計画では、これまで、終点を「京急蒲田駅付近」と表記していましたが、申請した計画では「蒲田新駅」との仮称がつけられました。

東急線の終着駅が京急蒲田というのもややこしいので、違う駅名になることを示唆した形です。

新空港線の蒲田~蒲田新駅間の営業キロは0.8kmです。事業区域は連絡線0.8kmのほか、多摩川線への連絡施設0.9kmです。第三セクターの羽田エアポートラインが整備・保有し、東急電鉄が使用して営業します。

東急5050系

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下丸子駅ホームも8両化

申請された速達性向上計画によりますと、新空港線の運行区間は、渋谷方面~多摩川~蒲田~蒲田新駅です。開業後は、東急多摩川線との直通運転を行い、一部列車は多摩川駅から東横線に乗り入れる予定です。

東横線直通の対応をするため、多摩川駅と下丸子駅のプラットホームを整備します。おそらくは8両対応にするのでしょう。

したがって、東横線直通列車は、多摩川駅、下丸子駅、蒲田駅、蒲田新駅に停車する見込みとなりました。その他の駅は、8両編成が停車できないので通過となるでしょう。優等列車の種別は、おそらく「急行」になるとみられます。

東急新空港線地図
画像:東急プレスリリース

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日中毎時10本

運行頻度は朝の最混雑時間帯で毎時20本程度、それ以外の時間帯では10本程度となる予定です。日中は、東横線直通急行は毎時2本程度でしょうから、普通列車が8本で、現状と同じです。つまり、現状の運転本数に加え、東横線直通急行が増発されることになりそうです。

車両編成は3両および8両です。運賃体系は東急電鉄のものを基本とし、蒲田駅~蒲田新駅(仮称)間には加算運賃を設定します。

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2040年頃の開業目指す

開業後は、中目黒駅から蒲田新駅までの所要時間が約36分から約23分に短縮され、自由が丘駅から蒲田新駅までの所要時間が約37分から約15分に短縮されます。

総事業費は約1248億円です。整備期間は2025年10月から2042年3月までを予定していて、運行開始時期は令和20年代前半(2038年~2042年頃)を見込んでいます。(鎌倉淳)

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