名鉄が名古屋駅の再整備計画を発表しました。現在3面2線のホームを、4面4線に拡張し、空港アクセス専用ホームも設けます。完成予定は2040年代という大工事。計画を簡単にまとめてみました。
再開発に合わせて移設・拡張
名鉄名古屋駅は、名鉄最大のターミナル駅です。JR名古屋駅に隣接する名鉄百貨店の地下に位置しており、利便性は抜群ですが、手狭なのが難点です。現在は3面2線で運用しており、線路は上下それぞれ1本だけです。
名鉄では、百貨店の建て替えを含めた一帯の再開発事業を進めていて、南北両街区に31階建てのビルを建設します。
この再開発にあわせて、名鉄名古屋駅を移設・拡張する計画を進めてきました。その概要が発表されました。
2段階で移設・拡張
新たな名鉄名古屋駅は、再開発ビルの地下に設置される予定です。現在の名鉄名古屋駅からはやや南寄りに移ります。

工事は2段階に分けておこなわれます。第1段階で移設し、3面2線で開業します。
【第1段階】
第2段階で、新駅を既存駅部分にまで拡張し、4面4線となります。
【第2段階】
地下1階と2階に改札口
新駅のホームは地下1階に設けます。改札口は、ホーム階の上層(地上1階)と下層(地下2階)の両方に設けます。
【第1段階】
地上改札口はJRと近鉄とスムーズな乗り換えができる位置とします。地下2階の改札口は地下鉄との乗り換え利便性に考慮します。
第2段階で拡張
第2段階で、ホームを拡張し、内側ホームを線路とするなどして、4面4線とする見通しです。
うち、南行きホームの片面ホームを、空港アクセスホームとします。
【第2段階】
工事の季節
地下の線路を付け替えて、駅を移設する大事業です。2026年度に着工し、2033年度に1期が完成予定、2040年代前半に2期が完成予定です。
そのため、ホームの容量に余裕をもった運用が開始されるのは、2040年以降です。
時間はかかりますが、完成すれば、空港客と一般客を分離し、機能的で余裕のある駅構造になりそうです。
名鉄名古屋駅は、これから十数年にわたる、工事の季節を迎えます。(鎌倉淳)