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北九州空港新アクセス「朽網駅特急ルート」は役に立つか。「ソニック」が10便停車へ

福岡便が満席のときに?

北九州空港アクセスに新ルートが誕生します。JR特急「ソニック」を利用する「朽網駅特急ルート」というもの。新たな空港アクセスルートは、旅行者の役に立つのでしょうか。

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「ソニック」が朽網駅に停車

北九州市とJR九州は、北九州空港アクセスとして、「朽網駅特急ルート」を開設すると発表しました。北九州空港の最寄駅である朽網駅に、2025年4月1日から特急列車「ソニック」を停車させることが柱です。

あわせて、朽網駅と空港間のエアポートバスを増便し、特急列車と連絡します。これにより、特急が停車する日豊線・鹿児島線の各駅と、北九州空港の間の所要時間を短縮します。

ソニック

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小倉駅から36分

特急列車の所要時間は、小倉~朽網間が約10分、博多~朽網間が約1時間3分、朽網~大分間が約1時間20分です。朽網駅~北九州空港のエアポートバスの所要時間は約20分です。

特急とエアポートバスの利用により、北九州空港までの所要時間は、小倉駅から36分、黒崎駅から45分、折尾駅から50分となります。博多駅からは約1時間30分、大分駅からは1時間50分程度になるでしょう。

朽網駅と空港を結ぶエアポートバスは、現在の27往復から40往復に増便します。また、折尾駅を中心とした約3km圏内にて定額500円で利用可能な「折尾駅定額タクシー」も開始し、特急と組み合わせて利用しやすくします。

北九州空港朽網駅特急ルート
画像:JR九州プレスリリース

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朝夕10便が停車

朽網駅に停車する特急列車は、「ソニック」5往復10便です。

下り(大分方面)は朽網駅07時24分、08時45分、15時19分、16時53分、18時20分発。上り(小倉方面)は、7時56分発、8時33分発、10時28分発、16時53分発、18時28分発です。

おもに朝夕に停車します。道路渋滞が起こりやすく、バスの定時性に不安がある時間帯の利用を狙っているようです。

1日5往復なので、当面は限定的ですが、利用状況によっては停車列車を増やすことも検討します。。

北九州空港朽網駅特急ルート
画像:JR九州プレスリリース

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割引きっぷも発売

特急停車開始とあわせて、発着駅から朽網駅までのJR・バスのチケットがセットになったデジタルきっぷ「北九州空港特急きっぷ」を発売します。おでかけアプリ「my route」限定の発売です。

価格は黒崎・折尾発着が1,000円、博多発着が2,400円、別府・大分発着が3,500円です。

「北九州空港特急きっぷ」には、JRの乗車券・自由席特急券、朽網駅から北九州空港までのエアポートバス運賃が含まれています。発着駅は、折尾駅、黒崎駅、博多駅、別府駅・大分駅です。

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役に立つのか?

「朽網駅特急ルート」が活用できそうなのは、黒崎、折尾といった北九州市西部の駅でしょうか。黒崎や折尾からはエアポートバスも発着していますが、所要時間が長めですし、定時性にも不安があります。

それに比べれば、JR特急利用は早く、定時性も高いでしょう。

いっぽう、小倉駅から空港へは、直行バスのほうが早いですし、定時性への不安もそれほどありません。ですので、小倉駅からのアクセスには「朽網駅特急ルート」は、あまり意味がなさそうです。

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福岡空港、大分空港便が満席なら

また、博多駅からの割引きっぷも設定されました。博多駅は福岡空港から近いので、福岡市内から北九州空港を積極的に使う人はほとんどいないでしょう。

しかし、博多便が満席で北九州便には空席がある場合などには、こうしたアクセスルートを使うのもよさそうです。

別府・大分駅からも同様で、大分空港便が満席や時間帯が合わないときに、北九州空港を利用するなら、「朽網駅特急ルート」は、役に立ちそう。旅の選択肢として、覚えておいて損はなさそうです。(鎌倉淳)

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