国土交通省北海道開発局は、函館・江差自動車道の北斗茂辺地IC~木古内ICが2022年3月26日に開通すると発表しました。函館市内と木古内が高速道路で結ばれます。
北斗茂辺地~木古内間
函館・江差自動車道は、函館市と江差町を結ぶ延長約70kmの高規格道路で、このうち函館IC~北斗茂辺地IC間が2003年から2012年にかけて順次開通しています。それにつながる北斗茂辺地~木古内間16kmについて「茂辺地木古内道路」として整備を進めてきました。
茂辺地木古内道路の工事着手は2001年です。当初2019年度の開通を目指していましたが、木古内町の遺跡発掘調査に時間がかかったこともあり、開通が延期。結局、2年遅れの2022年3月26日開通と正式発表されました。
全線無料
茂辺地木古内道路は片側1車線、幅員12mの高規格道路で、設計速度は80km/hです。函館~北斗茂辺地間の函館茂辺地道路は設計100km/hですが、茂辺地木古内道路は規格が一つ下の第1種第3級となっているため、設計速度は80km/hに抑えられています。
茂辺地木古内道路の開通により、函館IC~木古内IC間の所要時間は6~8分短縮され、夏季で30分、冬季で31分になります。函館空港から木古内までは夏季41分に短縮されます。函館・江差自動車道の通行料金は全線無料です。
並行する鉄道路線として道南いさりび鉄道があります。冬季でも安定して走行できる料金不要の高規格道路が並行して完成することで、鉄道利用者数に多少の影響が出るかもしれません。
函館・江差道路は、将来的に江差町内までの延伸が計画されていますが、木古内~江差間は工事着手していません。このうち上ノ国町~江差町間については、2021年度から概略ルートや構造の検討が行われています。また、木古内~松前間には松前半島道路という約60mの計画路線もありますが、こちらは未着手です。(鎌倉淳)