新大阪～小倉を新幹線で安く行く方法について、2024年の最新情報を反映してまとめてみました。「のぞみ」「みずほ」「さくら」「ひかり」「こだま」の5列車について、かなり基本的なことから、ややマニアな買い方までご紹介します。
新大阪・小倉価格比較
山陽新幹線で新大阪～小倉を旅行する場合、正規運賃・料金は、「のぞみ」「みずほ」指定席の場合で15,140円（通常期）。「さくら」「ひかり」「こだま」の指定席が14,400円（同）。自由席が14,200円です。これがいわゆる「通常料金」です。
ゴールデンウィークなどの最繁忙期は指定席料金が400円増し、連休など繁忙期が200円増し、オフシーズンの平日など閑散期は200円引きになります。
新大阪～小倉間の新幹線の割引きっぷを、以下に表にしてまとめておきます。詳細は下のほうで説明していきます。
| きっぷ | 価格 |
|---|---|
| 指定席通常価格（のぞみ・みずほ） | 15,140円 |
| 指定席通常価格（さくら・ひかり・こだま） | 14,400円 |
| 自由席通常価格 | 13,870円 |
| スーパー早特きっぷ | 13,100円 |
| EX早特7 | 12,770円～ |
| おとなびWEB早特（のぞみ・みずほ） | 12,100円 |
| おとなびWEB早特（こだま） | 8,630円 |
| 株主優待割引（のぞみ・みずほ指定席） | 7,570円 |
| 株主優待割引（自由席） | 6,930円 |
| バリ得 | 10,000円 |
| 行こっか！こだま | 10,800円 |
| 宿泊パッケージツアー | 往復24,000円～ |
自由席を使う
まず、基本的なルールとして、新幹線では自由席に乗ると安くなります。上述したように、自由席の価格は全列車均一の13,870円で、これだけで「のぞみ」「みずほ」指定席より1,270円も安くなります。割引率は約8%で、簡単ですが効果的な格安旅行法です。
・自由席 13,870円
自由席は席の確保が心配になりますが、新大阪から乗る場合は始発列車を選べば、空席にありつける可能性が高いでしょう。小倉から乗る場合も、博多始発の列車を選べばおおむね座れます。
万一座れなかったとしても、広島や岡山などで乗降がありますので、途中で座れる可能性があります。
「さくら」「ひかり」「こだま」に乗る
どうしても指定席がいい、という人は、「さくら」「こだま」に乗ると「のぞみ」「みずほ」より740円も安くなります。「さくら」「ひかり」「こだま」の指定席料金は通常期14,400円です。
・「さくら」「ひかり」「こだま」指定席 14,400円
新大阪～小倉の場合、「さくら」がおすすめです。「ひかり」はほとんど走っていないからです。また、「さくら」の指定席は横4列で、「のぞみ」の横5列シートより快適です。
「さくら」は「のぞみ」に比べると停車駅が多いですが、新大阪～小倉間の所要時間については「のぞみ」より5分程度遅いだけです。
スーパー早特きっぷ
新大阪～小倉間の割引きっぷの代表格が「スーパー早特きっぷ」です。JR西日本ネット予約「e5489」か、JR九州インターネット列車予約でのみ購入できます。「のぞみ」「みずほ」が利用できて、13,100円。約13%の割引です。
・スーパー早特きっぷ 13,100円
乗車日の14日前までの予約・購入が必要です。列車の変更などはできません。以前は20%以上の大幅割引でしたので、割引率が低くなりましたが、それでもお得であることに変わりありません。
おとなびWEB早特
50歳以上なら、「おとなびWEB早特」もおすすめです。おとなび会員限定の、JR西日本ネット予約「e5489」で購入できる割引きっぷです。
「おとなび」の入会条件は50歳以上ということだけ。つまり、50歳以上なら誰でも会員になれます（会費無料）。会員になれば、おとなびWEB早特が購入できます。
・おとなびWEB早特（のぞみ・みずほ） 12,100円
・おとなびWEB早特（さくら・ひかり） 11,510円
・おとなびWEB早特（こだま） 8,630円
注目は「こだま」で、指定席が8,630円という破格値です。7日前まで発売で、列車の変更などはできません。
「のぞみ」「みずほ」に乗れるタイプも、「スーパー早特きっぷ」と同水準の価格で、7日前まで予約可能と条件も緩く使いやすくなっています。
スマートEX
スマートEXは、東海道・山陽新幹線のインターネット予約です。会員制サービスですが、年会費は無料です。利用にはクレジットカードが必要です。また、交通系ICカード（Suica、TOICA、ICOCAなど）があれば、チケットレスサービスも利用できます。
スマートEXサービスを使うと、東海道・山陽新幹線の指定席が通常価格の200円引きで利用できます。自由席は通常価格と同価格で、割引はありません。
スマートEXサービスだけではそれほど安くありませんが、スマートEXで利用できる新大阪～小倉間の普通車指定席の割引きっぷには、以下のものがあります。
・EX早特7（7日前まで、平日用）13,140円
・EX早特7（7日前まで、土休日用）12,770円
「のぞみ」「みずほ」を利用できるきっぷとしては、EX早特7が最安値です。
エクスプレス予約
エクスプレス予約は、東海道・山陽新幹線の有料会員制インターネット予約です。一般会員制度はなく、年会費1,100円のクレジット会員になると利用できます。新大阪～小倉間の価格は14,760円です。
以前より値上がりしていて、有料会員になってまで利用すべき商品とはいえなくなりました。
e特急券・eきっぷ
e特急券はエクスプレス会員専用の特急券、eきっぷはJ-WESTカードやJQ CARD会員を対象とした特急券です。いずれも乗車券を組み合わせて利用します。
乗車券と特急券の合計の価格は、e特急券（のぞみ・みずほ）が14,760円、eきっぷ（同）が14,940円です。
いずれも、とくにお得とまではいえません。
JR西日本株主優待券
JR西日本の株主優待券を利用すれば、1枚につき運賃・料金が50%割引になります。新大阪～小倉では、「のぞみ」「みずほ」指定席が7,570円、自由席が6,930円です。
・株主優待割引（のぞみ・みずほ指定席） 7,570円［要株主優待券1枚］
・株主優待割引（自由席） 6,930円［同上］
株主優待券は金券ショップなどで購入でき、相場は1枚5,000円程度です。1枚5,000円で入手した場合、「のぞみ」「みずほ」指定席が12,570円、自由席が11,930円となります。
この価格なら、EX早特7と同水準ですので、使う価値があるでしょう。当日購入でこれだけの割引を受けられるのは魅力です。
バリ得
山陽新幹線の知る人ぞ知る格安チケットが「バリ得」。日本旅行が販売している旅行商品（パッケージツアー）です。新大阪～小倉が通常期10,000円で、通常価格より30%も安くなっています。繁忙期は、これより4,000円高くなり、14,000円となります。
原則として「こだま」しか乗れませんが、一部の「ひかり」にも乗車できます。「こだま」では、新大阪～小倉は約4時間から4時間半かかります。「のぞみ」は約2時間10分ですから、所要時間は2倍くらいです。
・こだま普通車指定席（通常期）10,000円
・こだま普通車指定席（繁忙期）14,000円
前日までに購入しなければならない、JRの駅の窓口では購入できない（日本旅行のネットのみ）、列車変更などができない、などの制限がありますが、前日まで購入できるのは大きなメリットです。
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行こっか！こだま
「行こっか！こだま」は、日本旅行が出している旅行商品で、EXダイナミックパックで購入できます。「ぷらっとこだま」の山陽新幹線版ともいえる商品です。新大阪～小倉が10,850円で、通常価格より24%安くなっています。繁忙期の設定はありません。
その名の通り、「こだま」しか乗れません。一部「ひかり」も乗れません。新大阪～小倉間は「こだま」の列車本数が少ないので、利用できる時間帯には制約があります。
・こだま普通車指定席10,850円
前日までに購入しなければならない、JRの駅の窓口では購入できず、EXダイナミックパックのウェブサイトでみ販売、列車変更などができない、などの制限があります。
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宿泊パッケージツアー
宿泊をともなう旅行の場合、往復の新幹線と宿泊がセットになった旅行商品（パッケージツアー）を使えばお得です。
JTBの「ダイナミックパッケージMySTYLE」や、日本旅行の「JR・新幹線＋宿泊セットプラン」、近畿日本ツーリストの「スグ旅」などがあります。
サイト上で予約・決済し、きっぷは新幹線駅構内にある指定席券売機で受け取れます。
・新幹線指定席往復＋ホテル1泊で24,000円程度～
新幹線の往復正規価格とそれほど変わらない価格で、宿泊がついてきます。立地や設備のいいホテルだと少し高くなりますが、それでも28,000円程度出せば、そこそこのホテルに泊まれます。1名利用の場合は、値段が少し高くなります。
時間帯により列車の価格が変わることがあります。出発前日まで予約でき、一部は当日予約も可能です。
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ちなみにバスは？
大阪～小倉（北九州）間の場合、高速バスは夜行便が基本です。所要時間はバス会社により異なりますが、おおむね8～9時間程度。新幹線「のぞみ」は2時間程度ですので、約4倍の時間がかかりますが、価格的には安いです。
大阪～北九州間の高速バスは、格安系のバス会社が運行しています。たとえばオリオンバスの場合、4列シートなら5,000円程度から見つかります。
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まとめてみると
山陽新幹線の新大阪～博多間は格安チケットが多数設定されていて、選ぶのに迷うほどです。ただし、どの割引きっぷにも制約がありますので、自分にあったものを探しましょう。
誰にでもおすすめできるのは「EX早特7」でしょう。7日前までの予約という制約がありますが、12,770～13,140円で乗れるのはお得です。
いっぽう「スーパー早特きっぷ」は、値上げにより、購入する意味は小さくなりました。14日前までの購入で「EX早特7」より高くなっています。
出発日が近づいていて、「こだま」でも良いなら、「バリ得」がおすすめです。10,000円とお手頃です。「行こっか！こだま」もいいですが、価格としては「バリ得」のほうが安いです。
50歳以上なら「おとなびWEB早特」もいいでしょう。「こだま」用の8,630円は破格です。「のぞみ・みずほ」の12,100円も最安値水準です。
そのほか、新大阪～小倉間では、株主優待券も威力を発揮します。金券ショップなどで流通している株主優待券の価格相場によっておトク度は変わりますが、当日購入可能な点が大きなメリットです。
宿泊を伴う旅行なら日本旅行「JR・新幹線＋宿泊セットプラン」や、「JTBダイナミックパッケージ」、近畿日本ツーリスト「スグ旅」などが魅力的です。価格も手ごろで、前日または当日でも予約できるのは便利です。
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