佐賀空港の国際線ターミナルビルがこのほど完成し、2013年12月18日から運用が開始されます。当面は、ソウル線、上海線が利用する予定です。
佐賀空港国際線ターミナルビルは、既存のビルの西側に建設されました。鉄骨3階建てで、延べ床面積約2400平方メートル。2階にある吹き抜けの搭乗待合室には、天井板や内壁に佐賀伝統の織物「佐賀錦」をイメージした内装を施しています。3階には出国審査場、1階に手荷物受取場などがあります。総事業費は9億円です。
佐賀空港には春秋航空の上海線がすでに就航しており、現在、その出入国審査などは国内線ビルで行われています。出入国管理、税関、検疫に必要な審査台を国際線離発着ごとに運び入れており、搭乗待合室も国際線と国内線をカーテンで仕切っていました。保安上の問題から国際線と国内線の利用者を同じ施設内で混在させることができないため、離発着時間を調整。そのため、国際線が離発着できるのは羽田線(1日4便)の合間しかありませんでした。
国際線ターミナルの完成により、今後、出入国審査は専用施設で行われます。専用の搭乗待合室150席や免税店も整備されました。搭乗ブリッジやチェックインカウンター、出入り口は既存のターミナルビルが活用されます。羽田線の離発着時間に関わりなく、国際線の設定ができるようになります。
佐賀県は、佐賀空港を格安航空会社LCCの拠点空港にすることを目指しています。国際線専用ターミナルビル建設もその一環で、今後、台湾や香港など東アジアへの路線誘致を進める方針のようです。
佐賀空港では、今後、無料駐車場(収容台数約800台)も拡張される方針で、2014年度中にも400台分増やされます。2013年12月20日からはソウル線が就航しますので、それにあわせて福岡市と空港を結ぶ直行バスの本数も週3往復から6往復に倍増されます。これまでは、上海便が運航する月・水・土曜だけ運行されていましたが、今後はソウル便が運航する水、金、日曜にも福岡行きバスが設定されます。
2014年度には春秋航空の成田線(1日2往復)も就航する見込み。佐賀空港のライバルは近隣の福岡空港ですが、福岡の容量は限界に近づいています。容量に余裕のある佐賀空港が、LCCの拠点空港を座を担う可能性は十分ありそうです。