小田急の「ロマンスカーミュージアム」が2021年4月19日に開業します。フロアマップをたどりながら、展示内容の概要をご紹介しましょう。
海老名基地に隣接
「ロマンスカーミュージアム」は、小田急線海老名駅の隣接地に小田急電鉄が建設しているものです。小田急初の屋内常設展示施設で、約4000平米の敷地に、建物面積約4400平米の鉄骨造2階建ての展示施設が誕生します。
その開業日が2021年4月19日に決定しました。営業時間は10時~18時(最終入館17時30分)。休館日は第2、第4火曜日です。
料金は、中学生以上900円、小学生400円、幼児100円。3歳未満は無料です。
新型コロナウイルス感染症のため、当面、入館は予約制となります。予約に関する情報は、3月26日に発表します。
ロマンスカー10両を展示
展示概要とフロアマップも公表されています。まず、1階が「ヒストリーシアター」と「ロマンスカーギャラリー」です。
「ヒストリーシアター」では、小田急線開業当時の車両であるモハ1を展示するほか、小田急やロマンスカーの歴史を凝縮したショートムービーを放映します。
目玉となる「ロマンスカーギャラリー」では、ロマンスカーの実車10両を展示。一部の車両では乗車も可能です。展示車両は以下の通りです。
SE 3000形=3両
NSE 3100形=3両
LSE 7000形=1両
HiSE 10000形=1両
RSE 20000形=2両
ジオラマは複々線を再現
2階には「ジオラマパーク」のほか、シミュレーター「ロマンスカーアカデミアⅡ」、「キッズロマンスカーパーク」、カフェ「ロマンスカーミュージアムクラブハウス」などが入ります。
「ジオラマパーク」は、小田急沿線を模した巨大ジオラマを展示します。おもにHOゲージを使用し、ジオラマの規模は国内最大級。小田急自慢の複々線や、小田急沿線の観光地である箱根・江の島・大山までの風景を再現します。
ジオラマの背景はスクリーンとなっていて、ジオラマ上の列車の動きにあわせて映像やライティングが変わります。ジオラマを上から俯瞰できるデッキ「ジオラマビューテラス」も設置します。
本物を使ったシミュレーター
ロマンスカーの電車運転シミュレーター「ロマンスカーアカデミアⅡ」も注目です。LSEの実際の運転台を活用したシミュレーターで、本物の運転操作機器をそのまま活用した本格仕様です。
小田急で実際にLSEを運転していた運転士のテストを踏まえ、 リアルさを追求。LSEの運転席は高い位置にありますが、そこから見た運転風景も再現されています。
子どものための空間
「キッズロマンスカーパーク」は、ロマンスカーをテーマにした子どものための空間です。木作りのロマンスカーが設置され、中に入り込んで遊べる作りに。
パークの中心には、紙でつくられた街が広がり、子どもたちがそれぞれペーパートレインを走らせることができます。そのほか、感覚的に楽しめるインタラクティブ型のデジタルコンテンツが楽しめます。
「TRAINS」が出店
カフェ「ロマンスカーミュージアムクラブハウス」は、ペデストリアンデッキに面し、ロマンスカーミュージアムへ入館しなくても利用できます。ロマンスカーや小田急沿線にちなんだメニューを用意します
ミュージアムショップとしては、小田急グッズショップ「TRAINS(トレインズ)」が出店します。新宿店や和泉多摩川店では発売しない、ミュージアム限定商品も発売される予定です。
屋上からの展望も見どころ
屋上は「ステーションビューテラス」となり、海老名駅や海老名電車基地を行き交う電車が一望できます。「リアルロマンスカー」を楽しめるわけで、この眺望も見どころになりそうです。
ミュージアム内には、多目的トイレや授乳室、 ベビーカー置き場などを設置。幼児連れのファミリーが利用しやすいように配慮します。
小田急の魅力が詰まったロマンスカーミュージアムは、展示の規模だけでなく、質も高そう。オープンが楽しみです。(鎌倉淳)