都営三田線に新型車両6500形が登場します。従来より2両増結の8両編成で、相鉄線との直通に備えます。
22年ぶり新型車両
東京都交通局は、都営地下鉄三田線に新型車両6500形を導入すると発表しました。営業投入は2022年度の予定です。三田線の新型車両は、2000年までに順次投入された6300形以来22年ぶりです。
6500形は、従来の6両編成から2両増やし、8両編成となります。三田線は、東急目黒線などを介して2022年度下期に相鉄線と直通運転を開始する予定です。それにより利用者増が予想されることから、東急目黒線、都営三田線、メトロ南北線、埼玉高速鉄道線の系統で全面的に8両化が予定されていて、6500形もそれに対応した形です。
外観は角張ったデザインが特徴的で、あおなみ線の1000形を思わせます。正面のフチと側面オビには三田線カラーのブルーがあしらわれています。
ユニバーサルデザイン
車内は最近の通勤車両らしく、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れています。全車両にフリースペースを設置し、車いすやベビーカー、大きな手荷物を持つ乗客が利用しやすくします。
吊手や手すりの数も充実。低い位置に吊手や荷物棚を配置して背の低い人にも使いやすくします。また、乗降口の脇のスペースも広くとり、ラッシュ時にスムーズな乗降ができるようにします。
座席は幅を広くとり、仕切りを大型化。ドア上の液晶モニターは横長です。多言語対応で、訪日外国人への案内を充実させます。無料Wi-Fiサービスも提供し、全車両に防犯カメラも設置します。
車内照明はLEDを採用。VVVF制御装置には、SiC 素子を一部に使用します。走行中の車両の状態を車両基地に伝送できる車両情報管理装置も、都営地下鉄では初めて搭載します。
初期6300形を置き換え
6500形の導入数は、13編成104両です。1編成を2020年11月に導入し試験などの調整を行った後、2022年度に営業投入します。
置き換え対象は初期の6300形です。6300系は、1993年6月から1994年7月にかけて13編成が導入されていますので、これがすべて6500形になるとみられます。
機能的なデザインの新型車両が、相鉄線の海老名まで姿を見せるのは2年後です。楽しみにしたいところです。