JR西日本が「WESTERポイント全線フリーきっぷ」を再発売します。今回は、一部ポイント版が実質値下げとなっています。一方、修行による購入は難しそうです。
全ポイント版と一部ポイント版
JR西日本が発売するのは、「WESTERポイント全線フリーきっぷ(全ポイント)」「WESTERポイント全線フリーきっぷ(一部ポイント)」の2種類です。
いずれもJR西日本と智頭急行の全線が利用できるフリーきっぷで、JR西日本の新幹線や特急列車も普通車自由席が乗り放題です。普通車指定席も6回まで利用できます。いずれも2日間有効です。
購入には「WESTERポイント」が必要です。JR西日本インターネット予約「e5489」での限定発売です。
「WESTERポイント全線フリーきっぷ」の概要
「WESTERポイント全線フリーきっぷ」の概要は以下の通りです。
■「WESTERポイント全線フリーきっぷ（全ポイント）」
・発売期間：2024年12月16日(月)～2025年3月13日(木)
※利用開始日当日まで発売
・利用期間：2025年1月14日(木)～3月14日(金)
※3月13日利用開始分まで発売
・有効期間：2日間
・価格：「全部ポイント版」大人9,800ポイント、子ども4,900ポイント
「一部ポイント版」大人980ポイント＋19,800円、子ども980ポイント＋9,900円
・普通車指定席交付回数：6回
※いずれも子どもは大人と同時の発売・利用のみ。
一部ポイントは実質値下げ
「WESTERポイント全線フリーきっぷ」は、2024年夏に続く2度目の発売です。前回は、全ポイント版は3日間有効で、必要ポイント数は9,000ポイントでした。また一部ポイント版は、1日間有効で1,000ポイントと14,000円でした。
今回はいずれも2日間有効で、全ポイント版は9,800ポイント、一部ポイント版は980ポイントと19,800円となっています。全部ポイント版は実質値上げ、一部ポイント版は実質値下げといえます。また、前回の全部ポイント版は、指定席利用回数が無制限でしたが、今回は6回になりました。
前回は、同時期に発売されていたデジタルパスを使ってポイントを貯める「裏技」もありましたが、今回は、そういう方法は、調べた限り見当たりません。したがって、ポイントは地道に貯めるほかなさそうです。
一部ポイント版で楽しめる
1ポイント1円と計算すると、全部ポイント版は1日あたり4,980円、一部ポイント版は10,390円となります。
全部ポイント版は、1日あたり約5,000円で新幹線・特急が乗り放題という計算です。激安ですが、上記の通り、すでにポイントを持っている方だけが、恩恵にあずかれそうです。
一部ポイント版は、1日当たり約10,000円で乗り放題という計算です。片道5,000円程度の区間で新幹線に乗れば元が取れますので、新大阪～岡山（自由席で5,610円）を往復するだけでもお得です。
また、一部ポイント版は、前回は、3日前までの発売でしたが、今回は当日まで発売になり、買いやすくなっています。
そう考えると、今回は、無理な修行をせずとも、一部ポイント版で十分楽しめそうです。
2日間2万円で値頃感
今回は、一部ポイント版で実質値下げをし、当日発売に変更したことが大きなトピックスです。
値下げと発売期間変更の理由を想像すると、夏の発売時に、売れ行きが芳しくなかったのかもしれません。夏版は、15,000円相当で1日乗り放題となっていて、悪くはありませんでしたが、魅力的とまではいえませんでした。
今回は約20,000円相当で2日間乗り放題となり、値頃感が出てきました。時期的にはオフシーズンで、鉄道に乗ることが目的なら悪くないでしょう。
週末にも使えますし、当日購入も可能になりましたので、ふらりと出かけてみるのもよさそうです。（鎌倉淳）
