東武鉄道「トブポマイル」の概要。回数券を廃止して導入

週2往復程度で8%還元

東武鉄道が回数券を2021年9月限りで廃止し、代わりに「トブポマイル」を導入すると発表しました。概要を見てみましょう。

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首都圏2社目

東武鉄道は、2021年9月30日限りで、普通回数乗車券、時差回数乗車券、土・休日割引回数乗車券の発売を終了すると発表しました。購入した回数券は利用期間まで使用できます。また、身体障がい者用回数券、知的障がい者用回数券、通学用割引回数券(放送大学生用・通信制高等学校生用)は発売を継続します。

回数券の廃止は、京阪電鉄やJR西日本、西鉄など、西日本の鉄道事業者で広まっています。首都圏の大手私鉄では小田急が回数券を廃止したのに続き、2社目です。

ただ、小田急は回数券を廃止した代わりにチケット10という類似きっぷを発売しています。利用時に表紙が必要な10回分のきっぷで、金券ショップ対策をした回数券的なチケットに変更した形です。

東武70000系

トブポマイルを開始

東武鉄道は、小田急のような代替きっぷの発売はせず、かわりに「トブポマイル」というポイントサービスを開始します。乗車回数の多い旅客に対し、ポイントによる還元という方針に舵を切ったわけです。回数券を廃止して、代替措置としてポイントを付与するという方式は、首都圏大手私鉄では初めてです。

「トブポマイル」のスタートは2021年10月1日。定期券を除き東武線を利用するとマイルを付与するという還元サービスです。PASMOを「TOBU POINT」に登録し、東武線に乗車すると「トブポマイル」がたまります。

トブポマイルには、「おでかけマイル」と「リピートマイル」があります。回数券の代替となるのが「リピートマイル」で、同一運賃区間を 月に8回以上乗車すると、乗車回数に応じてマイルがたまるという制度です。

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週2回利用で回数券相当

「リピートマイル」で貯まるマイルは、月8~15回が4%、16~23回が8%、月24回以上が12%です。つまり、週1往復程度の頻度なら4%、週2往復なら8%、週3往復以上なら12%還元となります。回数券は9%程度の割引率なので、週2往復程度を利用する人に同水準の還元率とした形です。

「リピートマイル」の利用区間の条件は、同一区間ではなく「同一運賃区間」です。したがって、同じ運賃であれば乗車区間が異なってもかまいません。

「おでかけマイル」は、「モバイル PASMO」「Apple PayのPASMO」専用サービスで、東武線に乗車すると東武線運賃の3%がマイルとしてたまります。「おでかけマイル」「リピートマイル」は併用できるので、最大で運賃の15%を貯めることができます。

リピートマイル
画像:東武鉄道プレスリリース
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運賃に充当できる

たまった「トブポマイル」は「TOBU POINT」に交換して、東武特急券の購入や、東武百貨店での買い物など、東武グループのサービスや施設で利用できます。また、セブン銀行ATMを利用し、1マイル=1円としてPASMOにチャージすることもできます。つまり、東武線の運賃に充当することもできるわけです。

トブポマイルの使用法
画像:東武鉄道プレスリリース

さらに、「トブポマイル」において、2022年春からはピーク時間帯を避けて乗車するとマイルがたまる「オフピークマイル(仮称)」も開始する予定です。ピーク時間帯の利用者の分散化を図り、混雑の平準化を目指す取り組みです。

これまでの回数券利用者としては、トブポマイルをPASMOにチャージすれば、相応の割引が受けられます。オフピークマイルも導入されれば、時差回数券に相当する割引が受けられることでしょう。

ただ、セブンのATMでPASMOにチャージするというのは面倒なので、オートチャージの仕組みか、駅券売機でのチャージができるようにしてほしいところです。(鎌倉淳)

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