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「スーパーあずさ」自由席に乗って感じたこと。やっぱり全車指定席の時代に?

座席未指定券制度を導入か

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先日、甲府に行くときに「スーパーあずさ」の自由席に乗車しました。新型車両E353系は快適でしたが、自由席の扱いには課題も感じます。座席上方ランプを稼働させ、「あずさ」「かいじ」が全車指定席になる日も近そうです。

指定席は完売

2018年4月中旬の平日、午前10時発「スーパーあずさ11号」の指定席は完売でした。しかし、自由席には余裕があります。新宿駅から乗車すると、発車間際でも空席があり、乗車率でいえば6~7割程度。2席シートのどちらかが、あちこちで空いている状態です。

ただ、空席に荷物を置いている乗客も多く、後から乗ってきた人は、座れる席を探してきょろきょろ。通路を行ったり来たりしています。

E353あずさ

自由席の課題

新宿駅を発車すると、すぐに検札が始まりました。特急券を買わずに乗車している人がとても多く、私の乗車した車両の検札が終わったのは、立川駅到着まぎわ。立川、八王子で乗ってくる人もいて、そのたびに、車掌が特急料金を徴収しています。

「スーパーあずさ」の自由席は3~4両だけですが、特急券の車内購入の対応で、車掌は忙しそうです。落ち着いたのは、八王子駅を出発してしばらくしてからでした。

私が乗った列車に限っての話かもしれませんが、「スーパーあずさ」の自由席には、「指定席が満席でも空席があり」「2席占領している乗客が多く」「特急券を買ってない乗客のため検札の手間がかかる」という課題があることが感じられました。

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座席上方ランプは設置済み

さて、「スーパーあずさ」は2018年3月ダイヤ改正で全列車がE353系になりました。E353系には、座席上方ランプが設置されており、指定券の発売状況をランプの色で示すことができます。ただし、現時点では稼働していません。

座席上方ランプを使えば、「自由席」を廃止して、「座席未指定券」を導入した全車指定席の制度にすることができます。

この制度を先行して実施しているのが、常磐線特急「ひたち」「ときわ」です。両列車は全車指定席ですが、座席指定を受けなくても車内の空席が利用可能な「座席未指定券」を発売しています。車内の空席は座席上方ランプで確認できますので、指定を受けないで乗車しても、空いていれば好きな席に座れます。

座席未指定券も指定券も同額です。ただし、車内で購入する場合は、座席未指定券に260円の追加料金がかかります。

この新たな着席サービスを導入すれば、「あずさ」自由席で感じられた問題点の多くが解決できそうです。指定席が満席で自由席が空いている状態は解消されますし、車内で特急券を買う人も減るでしょう。全車指定席なので、空席に勝手に荷物を置くわけにもいかなくなります。

座席上方ランプ

E353系に統一で

現時点では、中央線特急の「あずさ」「かいじ」には、E353系とE257系が混在しており、E257系には座席上方ランプが付いていません。ただ、JR東日本は、すべての中央線特急をE353系に統一する方針で、いずれ全列車に座席上方ランプが装備されることになります。

中央線特急の「あずさ」「かいじ」に新たな着席サービスを導入して全車指定席にするという方針を、JR東日本が公式に表明したことはありません。しかし、導入の準備は、もうすぐ整うのです。

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自由席より指定席

さて、甲府から東京へ戻るときは、E257系「あずさ」指定席を利用しました。検札もなく、空席を探して行き来する人もおらず、静かな車内環境でした。

1往復乗車しただけの話ですが、今回の利用状況をみる限り、JRが中央線特急で自由席を維持するメリットは乏しいように感じられます。利用者としても、自由席に余裕があるのに指定席が完売になってしまうのでは、着席保証を求めるなら好ましいことではないでしょう。

自由席より指定席が利用者に好まれるのは、最近の全国的な傾向でもあり、筆者の感想としても、全車指定席にしたほうがいいように思えます。

自由席にも長所はあるが

旅行者から見ると、自由席には、「空いていれば好きな場所に自由に座れる」という大きな長所があります。気楽に飛び乗れるのも便利ですし、残して欲しい気もします。しかし、多くの利用者にとって使い心地がいいのは、やはり指定席なのでしょう。

インターネットや窓口で事前にきっぷを購入するのと、車内で車掌に精算してもらうのが変わらない価格というのも、最近の人件費の高さを考えれば、悪平等な制度に見えてきます。指定席を利用するには事前購入が必要になるので、全車指定席制度は、車内精算を減らす効果もあるわけです。

となると、「特急列車の全車指定席化」は、大きな時代の流れである、と感じられます。特急列車に乗るときは、事前にチケットを買って指定された座席に着席する。当たり前のことかも知れませんが、それが必須の時代になってきたのかもしれません。(鎌倉淳)


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