格安航空会社LCCの春秋航空日本(スプリングジャパン)が、2016年2月に国際線に参入すると発表しました。開設する路線は成田~武漢線と成田~重慶線です。
春節にあわせ路線開設
春秋航空日本が国土交通省に認可申請したところによりますと、成田~武漢線は2016年2月13日に就航し週3往復を運航します。成田~重慶線は2月14日に就航し週4往復で運航します。両路線とも座席数189席のボーイング737-800型機を使用します。
2月の路線開設となったのは、中国最大の旅行シーズンである春節(旧正月)休暇に合わせたものです。具体的なダイヤなどは未発表です。
成田初の中国路線
春秋航空日本は成田空港を拠点とする中国系の航空会社で、2014年8月に日本国内線に参入しました。これまで広島、高松、佐賀に路線展開してきましたが、国際線を開設するのは初めてです。
春秋航空日本の親会社にあたる春秋航空(上海)は、中国本土から関西空港や地方空港に多数の路線を持ち、武漢、重慶からはそれぞれ関西路線があります。しかし、同社は成田空港の発着枠を持っておらず、これまで成田へは乗り入れていませんでした。
今回、グループ会社の春秋航空日本により、初めて成田発着の中国路線が実現することになります。もともと春秋航空日本設立の狙いはこの点にあったので、中国系LCCとしての本領をようやく発揮することになります。
国内線新路線はどうなる?
現在の春秋航空日本は737-800を3機保有していながら、日本国内線の便数を絞っており、2015-2016年冬ダイヤでは高松線を運休、佐賀便を1日1往復、広島便を1日2往復運航するのみとなっています。そのため、国際線2路線開設後も現在の3機体制を維持するものとみられます。
一方、同社は国内路線として成田~新千歳や成田~関西の開設も検討していると報じられています。それが実現するかは不明ですが、ダイヤの組み方によっては、3機体制のままで、さらに新路線を開設することは可能でしょう。
とはいえ、LCC各社はどこも日本国内線の採算では苦労しています。春秋航空日本も、当面は中国路線で経営基盤を固めていくのかもしれません。