中国の格安航空会社LCCの春秋航空の日本法人、春秋航空日本が、成田から熊本、高松、広島の各空港に路線の開設を検討していることがわかりました。これは同社ウェブサイトで、これら3空港での地上係員の募集を開始したことから判明したものです。
春秋航空日本は2012年10月に設立された航空会社で、主に日本の国内線と日本を拠点とする国際線の運航を目的としています。2013年秋の初就航を目指し、現在同社ではスタッフを大々的に募集中。その採用のほとんどは拠点となる成田ですが、熊本、高松、広島の各空港でも採用を開始しています。
これら3空港はいずれもLCCの就航先として有力視されていますが、現時点では成田路線はいずれも未就航。これまでのLCCは、成田、関西と札幌、福岡、那覇を結ぶ幹線が主でしたが、それらの路線はすでに飽和しつつあります。そのため、春秋航空日本は、熊本、高松、広島といった準幹線をターゲットにしたのでしょう。利用者としては、LCCの就航先が増えるので嬉しいですね。
春秋航空日本の機材はボーイングB737-800型機。20機程度を投入する見込みです。春秋航空(上海)はエアバスA320を使用していますが、日本においてはボーイング機材の使用を決断しました。その背景には、エアバス機材の整備士の確保が日本では難しいなどの事情がありそうです。パイロットの当初募集は24名で、この募集数からすると、就航当初は2-3機程度の機材の使用を予定しているようです。
春秋航空は、親会社も日本路線の拡大方針を取っていますが、最近の日中関係の悪化にともなって新規路線は凍結中。そんななか、春秋航空日本が今年秋にフライトできるのかはやや不透明です。ウェブサイトの採用情報でも、入社時期は明記されていません。とはいえ、ここまで準備しているのですから、近いうちに路線が開設されるのは間違いないでしょう。