新幹線で新大阪~岡山を格安旅行する方法まとめ【2022年版】格安チケット、割引きっぷを全網羅

割引きっぷには制約が

「新幹線で新大阪~岡山を安く行く方法」について、2022年の最新情報を反映してまとめてみました。「のぞみ」「みずほ」「さくら」「ひかり」「こだま」の5列車について、かなり基本的なことから、ややマニアな買い方までご紹介します。

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新大阪・岡山価格比較

山陽新幹線で新大阪~岡山を旅行する場合、正規運賃・料金は、「のぞみ」「みずほ」指定席の場合で6,350円(通常期)。「さくら」「ひかり」「こだま」の指定席が6,140円(同)。自由席が5,610円です。これがいわゆる「通常料金」です。

夏休みなどの繁忙期は指定席料金が200円増し、旅行者の少ない閑散期は200円引きになります。自由席は通年同額です。

新大阪~岡山間の新幹線の割引きっぷを、以下に表にしてまとめておきます。詳細は下のほうで説明していきます。

新大阪~岡山の新幹線価格比較(通常期)
きっぷ 価格
指定席通常価格(のぞみ・みずほ) 6,350円
指定席通常価格(さくら・ひかり・こだま) 6,140円
自由席通常価格 5,610円
こだま指定席きっぷ 4,600円
おとなびWEB早特(ひかり・こだま) 3,670円
エクスプレス予約 5,610円
スマートEX自由席 5,610円
株主優待割引(のぞみ・みずほ指定席) 3,170円
株主優待割引(自由席) 2,800円
パッケージツアー 約11,000円~
ダイナミックパッケージ 約10,000円~

 

岡山駅

自由席を使う

まず、基本的なルールとして、新幹線では自由席に乗ると安くなります。上述したように、自由席の価格は全列車均一の5,610円で、これだけで「のぞみ」「みずほ」指定席より740円も安くなります。割引率は約12%にもなりますので、簡単ですが効果的な格安旅行法です。

自由席 5,610円

自由席は席の確保が心配になりますが、新大阪から乗る場合は始発列車を選べば、空席にありつける可能性が高いでしょう。岡山から乗る場合は、岡山始発の「ひかり」を選べばほぼ確実に座れますし、広島発の「のぞみ」でも座れる可能性が高いです。

万一座れなかったとしても、新大阪~岡山は「のぞみ」で45分程度なので、我慢できる時間です。

「さくら」「ひかり」「こだま」に乗る

どうしても指定席がいい、という人は、「さくら」「ひかり」「こだま」に乗ると「のぞみ」「みずほ」より210円安くなります。「さくら」「ひかり」「こだま」の指定席料金は通常期6,140円です。

「さくら」「ひかり」「こだま」指定席 5,700円

「のぞみ」「みずほ」では名古屋~新大阪は約34分ですが、「さくら」「ひかり」「こだま」では、列車により50分くらいかかることもあります。

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こだま指定席きっぷ

通年で利用できる破格値の格安チケットが「こだま指定席きっぷ」です。JR西日本ネット予約「e5489」でのみ購入できます。2名以上が同一行程で利用する場合に限り発売します。

こだま指定席きっぷ 4,600円

「こだま」および一部の「ひかり」の指定席が利用できます。価格はおとな4,600円で、こどもは一律1,500円です。小学生連れのファミリーには、とくに適しています。前日まで発売します。列車の変更などはできません。

おとなびWEB早特

50歳以上なら、「おとなびWEB早特」がおすすめです。おとなび会員限定の、JR西日本ネット予約「e5489」で購入できる割引きっぷです。

「おとなび」の入会条件は50歳以上ということだけ。つまり、50歳以上なら誰でも会員になれます(会費無料)。会員になれば、おとなびWEB早特が購入できます。

おとなびWEB早特 3,670円

「こだま」と一部の「ひかり」の指定席が3,670円とお手頃です。7日前まで発売で、列車の変更などはできません。

おとなびWEB早特には、「のぞみ」「みずほ」に乗車できるタイプもあり、こちらは5,070円です。自由席より少し安いという程度なので、7日前に購入という制約を考えると、破格とまではいえません。

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スマートEX

スマートEXは、東海道・山陽新幹線のインターネット予約です。会員制サービスですが、年会費は無料です。利用にはクレジットカードが必要です。また、交通系ICカード(Suica、TOICA、ICOCAなど)があれば、チケットレスサービスも利用できます。

スマートEXサービスを使うと、東海道・山陽新幹線の指定席が通常価格の200円引きで利用できます。自由席は通常価格と同価格で5,610円となり、割引はありません。

エクスプレス予約

エクスプレス予約は、東海道・山陽新幹線の有料会員制インターネット予約です。一般会員制度はなく、年会費1,000円のクレジット会員になると利用できます。基本商品の「EX予約サービス」の価格は5,610円で、自由席の定価と同価格で指定席を利用できます。

e特急券・eきっぷ

e特急券はエクスプレス会員専用の特急券、eきっぷはJ-WESTカードやJQ CARD会員を対象とした特急券です。いずれも乗車券を組み合わせて利用します。合計の価格は5,610円。自由席の定価と同価格で指定席を利用できます。

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JR西日本株主優待券

JR西日本の株主優待券を利用すれば、1枚につき運賃・料金が50%割引になります。新大阪~岡山では、「のぞみ」「みずほ」指定席が3,170円、自由席が2,800円です。

株主優待割引(のぞみ・みずほ指定席) 3,170円[要株主優待券1枚]
株主優待割引(自由席) 2,800円[同上]

株主優待券は金券ショップなどで購入でき、相場は1枚4,000円程度です。コロナ前は5,000円ほどしていたので、それよりは安くなりました。1枚4,000円で入手した場合、「のぞみ」指定席が7,170円、自由席が6,800円となります。

したがって、金券ショップで株主優待券を購入すると、定価より高くなるので、この方法は使えません。

金券ショップの格安チケットは終了

金券ショップでは、かつては自由席回数券のばら売りが販売されていましたが、2021年10月31日を以て発売終了しています。

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レールパック

往復の新幹線と宿泊がセットになった旅行商品(パッケージツアー)です。日本旅行の「JR・新幹線+宿泊セットプラン」が有名です。2名1室利用で一人11,000円程度~。1名利用の場合は、2,000円ほど高くなります。

新幹線指定席往復+ホテル1泊で11,000円程度~

往復11,000円程度で宿泊と新幹線代が含まれるので、価格的にはお得です。ただし、週末や繁忙期、時間帯のいい列車などは高くなります。また、利便性の高いビジネスホテルでも、もう少し高くなることがあります。出発6時間前まで予約できます。
日本旅行「JR・新幹線+宿泊セットプラン」

ダイナミックパッケージ

ダイナミックパッケージは、お好みの新幹線と宿泊ホテルを組み合わせて、インターネット上で予約、決済するパッケージです。

山陽新幹線のでは「JTBダイナミックパッケージ」が利用できます。同サイト上で予約・決済し、きっぷは新幹線駅構内にある指定席券売機で受け取れます。

上記「レールパック」と大きな違いはありませんが、「ダイナミックパッケージ」のほうが、列車とホテルの組み合わせの自由度がやや高いです。JTBのダイナミックパッケージは、乗り遅れても後続列車の自由席に乗車可能の設定もあり、利用しやすいのが特徴です。

新幹線指定席往復+ホテル1泊で10,000円程度

出発前日まで予約できます。
JTBダイナミックパッケージ

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乗車券の分割購入

乗車券を分割購入する方法もあります。

[運賃]
新大阪~立花 220円
立花~住吉 220円
住吉~新長田 220円
新長田~岡山 2,310円
合計 2,970円

分割購入乗車券+新幹線自由席特急券 5,500円

通算で買うよりも、110円安くなります。

ただ、乗車券を分割購入する場合、自動券売機では買えませんし、新幹線乗降時の自動改札では引っかかりますし、利用するときはちょっと面倒です。

まとめてみると

新大阪~岡山間では、割引きっぷがいくつか用意されていますが、どれも制約があります。

まず、50歳以上なら「おとなびWEB早特」一択でしょう。会員資格があって、このきっぷを見逃す手はありません。

49歳以下の場合は、2名以上なら「こだま指定席きっぷ」がいいでしょう。

不幸にして、49歳以下の1名旅行の場合、選択できるきっぷは激減します。新幹線回数券が販売終了されたため、自由席の定価より安く乗る方法は、ほぼありません。

宿泊を伴う旅行なら日本旅行の「JR・新幹線+宿泊セットプラン」や、「JTBダイナミックパッケージ」が魅力的です。価格も手ごろで、前日または当日でも予約できるのは便利です。

安く旅をするなら、こうしたプランを発売している旅行会社のウェブサイトを検索してみるのもよさそうです。(鎌倉淳)
日本旅行「JR・新幹線+宿泊セットプラン」JTBダイナミックパッケージ

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