「大阪発サイコロきっぷ」2024年秋版の研究。敦賀乗り換えに注意!

富山、白浜、津山、博多へガチャの旅

JR西日本が「大阪発サイコロきっぷ」の2024年秋版を発売します。旅の行き先がサイコロの出目で決まるという企画です。北陸新幹線敦賀開業後、初めて北陸方面に着地が設定されましたが、敦賀乗り換えには注意点もあります。

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第7弾はポイント不要

「サイコロきっぷ」は、JR西日本のアプリ上でサイコロを振って、出た目によって行き先が決まるというきっぷ。2022年7月に第1弾が発売され、これまで大阪発4回と広島発1回、岡山発1回の計6回が発売されました。

その第7弾の発売が決まりました。今回も出発地は大阪で、「大阪発サイコロきっぷ」という名称。2024年8月26日に事前申し込みが開始され、9月19日からエントリーとなります。利用期間は9月28日~11月24日の連続する2日間です。

前回はエントリーにWESTERポイントが1000ポイント必要でしたが、今回は必要ありません。

着地(行き先)は、富山、津山(岡山)、白浜、博多の4箇所です。出現確率は富山と津山が1/3ずつで、白浜が2/9、博多が1/9です。

大阪発サイコロきっぷ2024年秋
画像:JR西日本

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平日5,000円、週末8,000円

「大阪発サイコロきっぷ」の価格は月~木出発が5,000円、金土日祝出発が8,000円。エントリー料が4,500円、月~木出発のきっぷが500円、金土日祝出発が3,500円という内訳です。

今回はエントリーにWESTERポイントは必要ありませんが、事前抽選で当選した人だけが購入できます。事前抽選に当たったら、エントリーし、サイコロを振って購入する、という手順になります。当選は最大25,000組、エントリーは一人1回のみです。

エントリーにはWESTERアプリが必要で、エントリーをすると、会員サポートページに「サイコロを振る」バナーが表示されます。バナーをタップすると、サイコロを振ったことになり、行き先が決定します。

エントリー料の払い戻しはできませんので、「サイコロの振り直し」はできず、自分の好まぬ行き先だったとしても受け入れるほかありません。画面上の案内にしたがって、「大阪発サイコロきっぷ」を購入します。

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新幹線、特急指定席が利用可能

大阪から目的地への往復には新幹線・特急の指定席が利用できます。ただし、岡山~津山間は在来線普通列車の利用となります。「サンライズ出雲、瀬戸」や「WEST EXPRESS 銀河」は利用できません。

利用期間は9/28~11/24の連続する2日間。「サイコロきっぷ」はWESTERアプリでのみエントリー可能で、きっぷ購入後にe5489で列車の予約も済ませます。予約できる座席数には制限があります。

きっぷの受け取り前なら列車の変更は28回まで可能です。きっぷの受け取り後の変更はできません。乗り遅れた場合には、指定券に表示された乗車日の当日に、運輸上支障がないと認められる場合に限って、利用できる対象列車の自由席または立席に乗車できます。

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経路上からの乗車も可能

有効期間2日間のうちに、大阪から上記の各駅まで往復しなければなりません。途中下車は原則としてできませんが、行き先が津山の場合、岡山で途中下車ができます。

経路上の駅から乗車の場合は、そのまま利用が可能です。たとえば行き先が津山の場合、新神戸駅から乗車することができます。このとき、新大阪~新神戸間は放棄という扱いです。

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ICカード利用は注意

「大阪発サイコロきっぷ」は紙のきっぷです。ICカードと組み合わせて自動改札機やのりこし精算機を利用できません。そのため、大阪市外から利用する場合は、最寄りの大阪市内駅まで、別途、紙のきっぷを購入することをおすすめします。

ICOCAなどのICカードを利用したくなりますが、出発駅からICカードで入場しそのまま旅先まで乗車した場合、着駅や乗継駅での精算処理に時間がかかったり、その場での清算処理が困難になることもあります。

とくに、富山へ向かう際は、敦賀駅で乗り継ぎを行う場合に精算が必要となりますので、時間がかかると予定の新幹線に乗車できない可能性があります。

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「大阪発サイコロきっぷ」2024年秋の概要

「大阪発サイコロきっぷ」2024年秋版の概要は以下の通りです。

■「大阪発サイコロきっぷ」
○事前抽選申込期間
2024/8/26(月) 0:00 ~ 2024/9/8(日) 23:59
 ※当選発表は2024/9/18(水)以降、メールにて

○エントリー期間
2024/9/19(木) 9:00 ~ 2024/10/31(木) 23:30

○発売期間
2024/9/19(木) ~ 2024/11/23(土)
※利用開始日の1ヶ月前からご利用開始日当日まで発売

○利用期間
2024/9/28(土)~2024/11/24(日)の連続する2日間
※11/23(土)利用開始分まで発売
※10/11(金)・10/12(土)・10/13(日)・11/1(金)・11/2(土)・11/3(日)利用開始分を除く

○価格
 月~木出発:5,000円
 金土日祝出発:8,000円
 ※いずれもエントリー料4,500円を支払ってサイコロを振ったあと、きっぷ(500円または3,500円)を購入するという手順。
 ※エントリー1回につき1~3名が旅行可能。

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割引率が高いのは?

以上が、「大阪発サイコロきっぷ」2024年秋版の概要です。「サイコロ」というネーミングが楽しさを演出しますが、要は4つの候補地が示されている「行き先不明のガチャ」きっぷです。

参考までに片道の正規運賃・料金を示しておくと、博多16,020円、富山10,290円、津山7,890円、白浜6,140円となります。

これらの運賃・料金が往復で5,000円または8,000円になるわけです。割引率が圧倒的に高いのは博多で、次いで富山、津山、白浜の順です。

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注目は富山

今回の注目は富山でしょう。北陸新幹線敦賀開業後、北陸方面に「サイコロきっぷ」が設定されたのは初めて。割引率が博多に次いで高く、出現確率は3/9と最大。魅力的な着地といえます。

同じく出現確率が3/9の津山は、岡山から津山線の普通・快速列車でローカル線の旅が楽しめます。岡山での途中下車もできるので、岡山観光を満喫できそうです。

価格的に「当たり外れ」はあるものの、旅先としてはどこも魅力的で、「外れ」がありません。設定された目的地に滞在するだけで、お得な旅を楽しめそうです。(鎌倉淳)

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