サホロリゾート(北海道新得町)のスキー場のゲレンデ拡張が、2015年シーズンに完成することがわかりました。スキー人気の復活を受け、運営する加森観光(札幌市)が計画しているものです。
2015年シーズンにも供用開始
サホロリゾートのゲレンデ拡張工事は2013年夏にも着手されます。佐幌岳北側斜面を開発し、約24万平方メートルのコースを造成するもので、現在の「ノースアベニュー」よりさらに北側の斜面にゲレンデができることになります。
工事は2シーズンがかりで、2014年11月までに工事を完了。2015年シーズン(2014-15年シーズン)から供用が開始されます。新設されるのは、高速リフト2基で、5コース。新コースの最長滑走距離は1.6km、総延長は4.5kmに及びます。サホロ全体の総コース数は22になります。
道東自動車開通でアクセス改善
この拡張計画自体は10年以上前から存在していました。ただ、地元の自然保護グループなどが、ナキウサギの生存に影響を与える可能性が高いとして反対していることもあり、これまで着工が先延ばしになってきたという経緯があります。自然環境等保全条例に基づく特定開発行為の許可が北海道から出されたのは、2012年6月のことです。
2011年秋に道東自動車道が開通したことで、サホロへは札幌圏からの日帰りが容易になり、新千歳空港からのアクセスも大幅に改善しました。そのため、海外客の利用が伸びることが想定されており、今回の工事はそれに対応することにもなります。
サホロは、晴天率が高く雪質のいいゲレンデとして知られていますが、近隣のトマム、富良野に比べると、スキー場の規模では劣っていました。北斜面ゲレンデが完成すれば、それらに近づくことができそうです。
スキーヤー、スノーボーダーには喜ばしいニュースですが、環境保護の観点からは苦いニュースといえます。大自然とそこに生きる生物こそが、北海道の最大の魅力なのは言うまでもありません。観光と環境保護の両立に力を尽くしてほしいものです。