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航空会社の燃油サーチャージ、欧米往復10万円超に? 6月以降、原油高騰で

上限を突破へ

航空会社の燃油サーチャージが、6月以降、大幅に値上げとなりそうです。IATAが公表した最新の燃油価格に基づくと、欧米往復で10万円を超える可能性も出てきました。

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1バレル157.41ドル

IATA(国際航空運送協会)は、1週間ごとのジェット燃料価格の平均値を公表しています。このほど公表された3月6日までの1週間の平均価格は1バレル157.41ドルでした。

IATAが公表している価格は、シンガポール・ジェット・ケロシンの取引価格を指標化したものです。日本の航空会社の燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)も、シンガポール・ジェット・ケロシンの市況価格を基に設定されています。

JALを例に取ると、燃油サーチャージは、直近2カ月間の市況価格平均に為替を乗じた金額を、適用条件表に当てはめて決定しています。

最新の2026年4月~5月発券分をみてみると、2025年12月から2026年1月の平均価格が1バレル84.26ドル。同期間の為替平均1ドル156.27円を乗じた円貨換算額が13,166円です。JALの適用条件表のゾーンHに該当し、燃油サーチャージは欧米片道が29,000円、往復で58,000円となっています。

※配信先などで下表が崩れる場合、こちらをご覧ください。

JALの北米・欧州向け適用条件表
ゾーン 基準価格 サーチャージ額
A 6,000円~7,000円 4,500円
B 7,000円~8,000円 8,900円
C 8,000円~9,000円 13,400円
D 9,000円~10,000円 16,000円
E 10,000円~11,000円 18,500円
F 11,000円~12,000円 21,000円
G 12,000円~13,000円 25,000円
H 13,000円~14,000円 29,000円
I 14,000円~15,000円 33,000円
J 15,000円~16,000円 35,000円
K 16,000円~17,000円 38,000円
L 17,000円~18,000円 41,000円
M 18,000円~19,000円 44,000円
N 19,000円~20,000円 47,000円
O 20,000円~21,000円 50,000円
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上限を突破

IATAが毎週公表している平均燃油価格は、2月27日までの1週間が99.40ドルでした。ところが、2月28日に始まったアメリカ軍によるイラン攻撃により、原油価格が高騰。3月6日までの1週間の平均価格は157.41円に急騰しました。

為替は157円程度で推移していますので、これを乗じると、燃油価格の円貨換算額は24,000円台になります。

ところが、JALが適用条件表として公表しているのは、燃油価格20,000円台(ゾーンO)までです。すなわち、このままの水準で燃油価格が推移すれば、適用条件表の上限を突破してしまいます。

JALとANA

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往復13万円も?

ゾーンOの場合で、燃油サーチャージの金額は欧米片道5万円、往復なら10万円です。最新の燃油価格24,000円台に基づけば、これを突破し、さらに4段階上がるので、片道6万円あまり、往復13万円程度になりそうです。

JALの燃油サーチャージの価格は、4-5月発券分まで確定していて、現在の燃油価格が影響するのは6-7月発券分です。6-7月発券分は、2-3月の燃油価格によって決まります。

2月のIATA平均燃油価格は1バレル95ドル程度、為替は156円程度だったので、円貨の燃油価格は14,000円台でした。

3月の燃油価格が急騰しても、2月分と平均すれば、実際の影響は小さくなります。それでも、6月発券分から欧米往復88,000円(ゾーンM)程度になる可能性は十分にあります。

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8月以降はさらに高く?

イラン戦争の行方は不透明で、原油価格は急騰と急落を繰り返しています。今後の価格動向を見通すのは困難です。

ただ、湾岸諸国の原油生産施設に大きな被害が出ていて、中東情勢が不安定化している以上、戦争が終結しても、原油価格がすぐに落ち着くとは思えません。

原油相場がこのまま高止まりとなれば、8月発券分以降は、サーチャージだけで欧米往復10万円を超える可能性もありそうです。(鎌倉淳)

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旅行総合研究所タビリス代表。旅行ブロガー。旅に関するテーマ全般を、事業者側ではなく旅行者側の視点で取材。著書に『鉄道未来年表』(河出書房新社)、『大人のための 青春18きっぷ 観光列車の旅』(河出書房新社)、『死ぬまでに一度は行きたい世界の遺跡』(洋泉社)など。雑誌寄稿多数。連載に「テツ旅、バス旅」(観光経済新聞)。テレビ東京「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」ルート検証動画にも出演。