京王高尾山口から新宿へ、はじめての座席指定列車が登場します。「Mt.TAKAO号」で、2018年11月の紅葉シーズンに初運転。高尾山に登場したハイカー向け座席指定列車は定着するのでしょうか。
紅葉シーズンに運転
「Mt.TAKAO号」は、高尾山口発新宿行きの臨時列車です。高尾山のハイカーが多い紅葉シーズンの帰路の足として設定されました。
運転日は11月10~25日の土休日と11月21(水)・22日(木)の平日で、土休日は上り2本、平日は上り1本を運転します。
「Mt.TAKAO号」の時刻表は以下の通りです。
■平日
高尾山口15:04→新宿15:54
■土休日
高尾山口15:01→新宿15:54
高尾山口17:09→新宿18:09
所要時間は平日50分、土休日は53分~60分です。平日の準特急が同区間を48分で結んでいますので、「Mt.TAKAO号」は特に俊足ではありません。途中停車駅なしのノンストップですが、運転停車などがあるようです。
試験的な設定?
車両は『京王ライナー』と同じ5000系が使用され、車内はクロスシートとなります。
座席指定券は400円で、運転日の午前7時から各列車の発車5分前まで、高尾山口駅でのみ発売します。
京王が5000系を導入時したときから、高尾山への座席指定列車の設定は予想されていました。それがいよいよ実現というわけです。ただ、運転日もチケット発売箇所も限定しているので、今回は試験的な運転とみられます。
今後、利用状況を見ながら、往路での設定や運転日の拡大、停車駅増などが検討されるのでしょう。
ハイカー待望の列車
高尾山口は始発駅で、新宿行き準特急も設定されていますので、座席指定列車でなくても座って帰ることは可能です。ただ、週末の混雑時間帯は、高尾山口で座席が埋まることもありますので、座席指定列車の需要はあるでしょう。
一方で、準特急で新宿まで乗っても1時間足らずなので、「Mt.TAKAO号」の出発を待つよりは、ホームに停まっている列車に飛び乗ってしまったほうがいい、と考える人も多いでしょう。そう考えると、「Mt.TAKAO号」の人気がどの程度になるのか、なんともいえません。
とはいえ、ハイキングで疲れたときに、座席指定列車はありがたいもの。その点で、高尾山ハイカーには待望の列車の登場といえそうです。