ホーム 鉄道 ダイヤ改正情報

神戸市地下鉄海岸線、全国最少の運転本数に。土休日、3割減便へ

日中15分間隔に

神戸市地下鉄海岸線が2026年3月14日にダイヤ改正を実施します。日中の運転間隔を毎時15分に拡大するのが柱です。1日あたりの運転本数でみると、平日15%減、土休日33%減となり、土休日の運転本数は、全国の地下鉄で最少になりそうです。

広告

土休日は終日15分間隔

神戸市営地下鉄は、2026年3月14日に海岸線のダイヤ改正を実施すると発表しました。

ダイヤ改正では、平日の昼間時間帯(10時~15時台)の運転間隔をこれまでの10分から15分に拡大します。土休日は、朝夕も含め、ほぼ終日で15分間隔となります。

早朝・深夜時間帯(5~6時台前半、23時台)は、運転間隔をこれまでの15分から20分に拡大します。平日朝夕のラッシュ時は変更ありません。

三宮・花時計発の列車本数でみると、平日はこれまでの117本が100本となり、約15%の減便となります。土休日は107本が72本と、約33%の大幅減便です。

地下鉄海岸線

広告

利用状況を踏まえ

神戸市では、減便の理由について、「お客さまのご利用状況をふまえ、新長田駅における海岸線から西神・山手線へのスムーズな乗り継ぎも考慮」としています。

簡単にいえば、利用低迷が減便の理由です。

二次的な理由として、西神・山手線の運転間隔が7分30秒間隔であることから、海岸線を15分間隔にすることで運転サイクルを統一し、接続を改善する、ということです。

広告

経営計画を実践

海岸線は1日平均13万人程度の利用者を見込んで建設されましたが、現状は3~4万人で推移しています。

神戸市では2021年度に神戸市営交通事業の中期経営計画を立てており、2025年度(2026年3月期末)はその最終年度です。

経営計画では「安定的な経営基盤の確立」として、ダイヤについて「需要の変化に応じて適宜改変」すると記しています。人口減少を踏まえ、今後も地下鉄利用者の増加が見込めないことから、経営計画の最終年度を迎えるにあたり、「適宜改変」を実践したということでしょう。

平日朝夕ラッシュ時に減便がおこなわれないのは、沿線への通勤需要が大きいことを反映しています。平日ラッシュはそこそこ乗っているわけです。それに対して、沿線住民の需要が小さいことから、平日昼間や土休日の利用者が少ない、ということでしょう。

広告

上飯田線などと並ぶ

全国の地下鉄の時刻表を調べてみると、昼間時間帯の10分間隔は各地でみられます。しかし、15分間隔は珍しく、他には名古屋市営地下鉄の上飯田線と、大阪メトロ中央線の夢洲〜コスモスクエア間、神戸市営地下鉄北神線くらいでしょうか。

つまり、神戸市営地下鉄海岸線は、これらの線区と並ぶ、日本で最も運転間隔の長い地下鉄になってしまうということです。

広告

全国最少本数に

土休日の運転本数に限れば、1日あたり上飯田線80本、中央線88本、北神線79本なので、海岸線の72本が最も少なくなります。つまり、海岸線の土休日72本というのは、全国の地下鉄で最少の運転本数になるようです。

平日は上飯田線91本、中央線103本、北神線102本なので、海岸線100本は2番目の少なさとなります。

上飯田線は1駅だけの路線で、名鉄小牧線に直通して一体的に運行されています。つまり、実質的には郊外路線の一部です。北神線も1駅だけで、神戸電鉄方面に向かう郊外路線の一部とみなせます。大阪メトロの末端区間も1駅だけで、万博閉幕後の過渡的な時期に減便されているだけです。

それに対し、海岸線は政令指定都市の中心部を起点とし、都市内で完結する路線で、全10駅を擁します。もちろん、過渡的な状況でもありません。

それが郊外路線と同程度の運転本数になってしまうというのは、かなり厳しい状況で、衝撃的と言わざるをえません。(鎌倉淳)

広告
前の記事小田急VSE、ロマンスカーミュージアムで展示開始。3/19から
旅行総合研究所タビリス代表。旅行ブロガー。旅に関するテーマ全般を、事業者側ではなく旅行者側の視点で取材。著書に『鉄道未来年表』(河出書房新社)、『大人のための 青春18きっぷ 観光列車の旅』(河出書房新社)、『死ぬまでに一度は行きたい世界の遺跡』(洋泉社)など。雑誌寄稿多数。連載に「テツ旅、バス旅」(観光経済新聞)。テレビ東京「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」ルート検証動画にも出演。