ジェットスターが「プラス」オプションに受託手荷物枠10kgを設定。LCCで「フルサービス的運賃」が広がる

ジェットスター・ジャパンは2015年7月16日以降の予約分より、「プラスオプション(Plus)」と「マックスオプション(Max)」の内容と価格を変更します。大きな変更点は受託手荷物枠を設定したことです。国内線の場合、「プラス」を付けると10kgまでの受託手荷物が無料になります。オプション価格も一部を除いて値下げとなりました。

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「プラス」はおおむね130円の値下げ

ジェットスター・ジャパンでは、基本運賃のほかに、オプション料金として「プラス」または「マックス」を加えることができます。国内線の場合、「プラス」では座席指定、500円分の機内バウチャー、搭乗日変更可能、などのオプションが付きます。また、「マックス」では、座席指定、1,000円分の機内バウチャー、変更・払戻可能、20kgまでの受託手荷物枠、などのオプションが付きます。

2015年7月16日以降の予約分で、「プラス」「マックス」の機内バウチャーが廃止され、代わりに受託手荷物枠が「プラス」で10kg設定され、「マックス」で30kgまで拡大されます。これまで「プラス」で手荷物を預けるには別料金がかかりましたが、それが10kgまで無料となったのです。

同時に、国内線の「プラス」オプション料金は、通常期・繁忙期の全路線で1,480円でしたが、これを1,350円に値下げします。ただし、札幌線と那覇線に関しては、通常期1,450円、繁忙期1,650円となり、一部で値上げです。「マックス」は3,690円で変更ありません。

ジェットスター

国際線でも同様の変更

国際線も同様の変更があり、「プラス」に含まれていた 1,000円分の機内バウチャーの代わりに20kgの受託手荷物枠が新たに設定され、「マックス」に含まれていた 1,000円分の機内バウチャーの代わりに受託手荷物枠が20kg から30kg に拡大されます。

さらに国際線の両オプションには機内食が追加されます。価格は国際線の「プラス」は2,000円から3,000円に値上げ、「マックス」は4,700~7,700円の変動価格のままで据え置きです。

オプションの名称も変更となり、国内線、国際線とも「プラス」オプションは「ちゃっかりPlus」に、「マックス」オプションは「しっかりMax」となります。

フルサービスキャリアとほぼ同等に

正直なところ、国内線の「プラス」の機内バウチャー500円は、機内食メニューの「コーヒーとお菓子のセット」をオーダーするくらいしか使い道がなく、あまり意味がありませんでした。それよりは、10kgとはいえ、荷物を預けることができるほうが有意義でしょう。

このように、今後は、ジェットスター・ジャパンで「プラス」オプションを付ければ、受託手荷物枠と座席指定がセットで設定されることになります。となると、サービス的にはフルサービスキャリア(FSC)とほぼ同等になります。

日本国内のLCCでは、こうしたFSC的なオプション運賃が広まっています。ピーチには「ハッピープラス」、バニラには「コミコミバニラ」、春秋日本には「スプリング」というオプション運賃があり、いずれも受託手荷物枠と座席指定が含まれています。

ジェットスターも「マックス」ではすでに受託手荷物枠が含まれていましたが、「マックス」は料金が高額すぎるため利用者は少なかったとみられます。低額な「プラス」に受託手荷物枠を含めたことで、国内LCC4社でこうした「フルサービス的運賃」が一般化されたことになります。日本では「安心のフルサービス」を求める利用者が多い、ということなのかもしれません。

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