智頭急行が特急「スーパーはくと」に新型車両を導入する構想を明らかにしました。どんな車両になるのでしょうか。
最高時速130キロ
智頭急行は上郡-智頭間56.1kmを結ぶ鉄道会社です。看板列車は京都-倉吉間を走る特急「スーパーはくと」。HOT7000系という振り子式気動車が最高速度130km/hで走ります。
ただ、運用開始が1994年と古く、すでに30年を迎えます。そのため、後継車両が注目されてきました。
これについて、智頭急行の西尾浩一社長は、2024年6月3日の同社株主総会で、約5年後の導入を目指してJR西日本と協議をおこなっていることを明らかにしました。
「同等の機能性」
智頭急行は、2022年の時点で、沿線自治体(倉吉市など)からの問い合わせに対し、車両更新の検討をしていることを認めています。
このときの回答文書によると「現行の車両と同等程度の安全性、機能性等を備えた車両への更新」を検討しているもののの、「いわゆる次世代車両(ハイブリッド車両等)の機能性が現行の車両を下まわっている状況」と判断しており、更新については検討段階であるとしていました。
走行性能などの点で、ハイブリッド車両は液体式気動車のHOT7000系に及んでいない、という判断だったようです。
HC85系を凌ぐ機能性?
今回、社長が明確に更新時期を明確にしたことで、「スーパーはくと」の新型車両の詳細が煮詰まってきたのは確かなようです。
その姿は明らかではありませんが、おそらくはHC85系(JR東海)のようなハイブリッド特急車両がベースとなるのでしょう。ただ、HC85系の「機能性」がHOT7000系を上回っているかというと、何ともいえません。
それでも、「5年後」を文字通り解釈すれば、2029年頃となります。HC85系の登場から10年後なので、相応の進歩はあるのでしょう。
新型「スーパーはくと」の登場がいまから楽しみです。(鎌倉淳)