JR東日本「えきねっとQチケ」の買い方、使い方。QRコードで新幹線・特急に乗れる!

革命的なサービスに?

JR東日本が、新たなチケットレスサービスとして「えきねっとQチケ」を開始します。いわゆるQRコード乗車券ですが、買い方、使い方をみてみましょう。

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QRチケットレスを本格導入

「えきねっとQチケ」は、JR東日本の新たなチケットレスサービスです。文字通りQRコードを使用します。

JR東日本のチケットレスサービスは、これまで交通系ICカードが中心でしたが、新たにQRコードが本格的に導入されることになります。

ICカードを使わないので、Suicaエリア外でもチケットレス乗車が可能になります。手始めに、2024年10月1日から東北エリアでサービスを開始します。

E5系
 

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「えきねっとQチケ」の買い方、使い方

「えきねっとQチケ」の買い方、使い方は、スマホを持っている方ならば簡単です。

まず、「えきねっとチケットレスアプリ」(現えきねっとアプリ、8月に名称変更予定)をインストールします。

そのうえで、「えきねっと」で列車を検索し、きっぷを申し込み、購入します。購入が完了すると、乗車用QRコードが発行されます。

それをスマホに表示させ、自動改札機にかざすと、改札を通過できます。あとは来た列車に乗るだけです。

えきねっとQチケ
画像:JR東日本プレスリリース

 
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自動改札機のない駅でも利用可

自動改札機がない駅では、「セルフチェックイン・チェックアウト」で利用が可能です。アプリ上で、利用者自身が利用開始、終了の操作をするしくみです。これにより、無人駅発着のチケットレス乗車もできるようになります。

複数人のきっぷを購入した場合は、QRコードを同行者に配布することも可能です。

えきねっとQチケ
画像:JR東日本プレスリリース

 
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「えきねっとQチケ」で購入できるきっぷ

「えきねっとQチケ」で購入できるきっぷは、乗車券と特急券です。大人の休日倶楽部割引、株主優待割引も利用できます。

在来線特急では、「在来線チケットレス特急券」「在来線チケットレス特急券(トク割)」を利用できます。一方、「新幹線 e チケット(トクだ値)」「特急トクだ値」は利用できません。

特急券のみを申し込むことはできず、乗車券と特急券をセットで購入しなければなりません。支払い方法は、えきねっとでのクレジットカード決済に限られます。

購入に応じて「JRE POINT」も付与されます。付与率は新幹線特急料金が2%、在来線特急料金が5%などとなっています。

えきねっとQチケ
画像:JR東日本プレスリリース

 
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エリア拡大スケジュール

「えきねっとQチケ」は、2025年10月に東北エリア(郡山以北)からスタートします。

エリアは順次拡大していく予定で、スケジュールとしては、2025年度下期に東京都区内エリアと東北新幹線(東京~郡山)でも利用できるようになります。

2026年度下期には、上信越エリアと上越・北陸新幹線(大宮~新潟、高崎~上越妙高)にも拡大。2026年度末には、JR東日本エリア全域に拡大する予定です。

えきねっとQチケ
画像:JR東日本プレスリリース

革命的なサービスに

ここまでご紹介してきたとおり、「えきねっとQチケ」は、インターネット上できっぷを購入し、スマホにQRコードを表示させれば乗車できるサービスです。

QRチケットは、飛行機などではすでに一般的になっていますし、ヨーロッパでは鉄道チケットしてすでに普及しています。それがJRでも広く使われようになる、というだけの話ともいえます。

しかし、きっぷの受け取りが必要なく、交通系ICカードのエリアの壁もなく、自動改札機がなくても利用できるというのは画期的です。JR東日本全域に拡大すれば、非常に便利になるでしょう。

大げさにいえば、これまでのきっぷのあり方を変える、革命的なサービスになる可能性があります。

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JR全線に広められるか

気になるのは、このサービスが、JR東日本エリア以外でも利用できるようになるのか、という点です。旅客の利便性を考えれば、東海道・山陽新幹線を含む、JR全線で使えたほうがいいでしょう。

「駅窓口の紙のきっぷはJR全線で使えるが、ネットのQRチケットはJR東日本エリアしか使えない」のでは、「結局、窓口で紙のきっぷを買うのが一番便利」という状況を打破できません。

QR乗車券は、JR他社を含む鉄道各社で広まる勢いを見せています。他社サービスとの相互利用が可能になればいいのですが、現時点では、先を見通すことはできません。

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「トクだ値」が使えないのは?

また、JR東日本の看板チケットである「トクだ値」が使えないのも、大きな難点です。

その理由は定かではありませんが、「トクだ値」は新幹線eチケット専用の割引きっぷになっているからでしょうか。

ただ、こうした「アレは買えるけれど、コレは買えない」というのが、JRのインターネット予約サービスのわかりにくさの原因にもなっています。

「えきねっとQチケ」は、革命的なサービスに成長するだけの潜在力を秘めているだけに、より使いやすい形で進歩することを願いたいところです。(鎌倉淳)

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